桂報告書を読んで何を考えるか?については、各人で見解が異なる。
表面的に読むと、
”小保方氏によるESねつ造の可能性が極めて高いが、残念ながら十分な証拠は無いので、調査委員会は、ESねつ造以外の小保方氏による不正行為を調査判定し、懲罰の対象とする。”となる。
さらに、桂報告書のメッセージは、以下のようにも言っているかのように感じられる。
小保方氏をねつ造容疑で告発することも可能だが、現時点では、調査委員会は、告発は見合わせる。
今後、理研は、告発しようと思えば、可能となるだけの証拠を持ち合わせてはいるが、今は見合わせる判断をした。桂調査委員会の記者会見において、調査委員長であった桂氏のぬらりくらりの言い方の意味は何か?は興味深いです。
あの桂委員長ののらりくらりは、何を意図していたのでしょうかね?
彼は、「小保方氏が科学者として無能であって、あきれた人!」となぜ、強調しなければならなかったのでしょうか?
そうした印象操作をする背景を、学とみ子は考えます。
しかし、桂氏の一方的な批判というのは、聴衆にとっては逆効果なんです。
なぜなら、小保方氏がねつ造犯だと思っていない人は大勢いるんですからね。
調査委員長が、あからさまに論文を否定する言い方をするのは、逆に、STAP擁護派に反撃の材料を提供します。
桂報告書を読む一般人は、さまざまなことを考えながら読みます。
各人各様に読むわけですから、他人を否定すると、反撃を呼びこむことになります。
一般人は、桂氏の発言のあちこちで、アレッ、エエッと、いろいろな疑問を持つ結果となります。
小保方氏がESねつ造などしてるはずないと思って記者会見を見る一般人も多いです。
一般人は、委員長の態度も含めて、記者会見の様子について、不快と疑問を持ちます。
そして、真相を知りたいと思うようになります。
以前から、当ブログは、桂報告書には、相反する勢力の対立が読み取れると言っています。
今回は、桂報告書を読む一般人は、ESねつ造説にどこで、いかに疑問を感じるのかについて考察してみました。
桂報告書を読んだ人は、誰でも、まずは内容理解に時間を要します。
知らない科学の知識を聞いたり、自ら調べて、必要な情報を入手します。
科学知識が薄い人は薄い人なりに、そうでない人は、既知の知識を生かして読み解きます。
読み解き作業の後は、それぞれ各人で、桂報告書にかかれた調査結果を考察し始めます。
実は、桂報告書が調査の結果として示すことができたことは、STAP細胞の多能性はES細胞の混入であったということだけなんです。
ES混入は捏造によるものなのか?は、不明なままにしてあります。
結果、桂報告書内容に不信感を感じる人は、いろいろいても、専門家やプロの科学者は沈黙しています。
一方で、疑問を感じた一般人はあれこれ行動し始めます。
各人の考えを書き合う作業を皆、もう、8年以上続けているわけですね。
一方で、ため息ブログ主及びメンバーのように、小保方ESねつ造説で間違いが無いのだ!との人たちも書き続けています。
もう、お互いに影響を及ぼし合うことはありませんね。
ため息ブログが何度もESねつ造説を繰り返しても、STAP擁護派には何らの効果もありません。
ため息ブログ主及びメンバーは、SNP解析、プロモーター機能、TCRの理解ができないまま、やたらと、当ブログをデタラメ呼ばわりをしています。
ため息ブログ主及びメンバーは、丹羽氏、相澤氏による再現実験報告のための論文の理解も不十分で、知っておくべき事実を得ていないのにかかわらず、当ブログをデタラメ呼ばわりをしています。
彼らがどんなにデタラメ呼ばわりしても、当ブログの見解は変わりません。
当ブログは、桂報告書には、学者間の対立が読み取れるとの立場をとっています。
つまり、”桂報告書には、相反する判断が同時に書きこまれている状態にある”としています。
STAP論文著者らが自らに不都合なことを沈黙する中で、調査に加わった学者たちは、ES混入を特定できただけでした。
ESねつ造なのか?違うのか?についての判断については、調査に携わった学者間でバトルがあったであろうとなります。
理研内には、小保方ESねつ造を信じていた学者グループと、ESねつ造の事実に反対する学者グループがあって、実際にESと特定したのは後者の人たちです。
ところが、ESねつ造を信じていた学者グループは、マスコミや政府関係者と結託して、強引に捏造ありきに世論を持って行こうとしたのです。
一方、学術を重視するESねつ造説反対の立場をとる学者たちは、小保方氏無罪の道を開こうとしていたのです。
小保方ESねつ造の事実を書きこもうとがんばるESねつ造派学者グループと、その反対勢力によるせめぎ合いが、桂報告書です。
桂報告書には、何度も、”小保方氏の責任は問えない”という文言が出てきます。
STAP擁護の当ブログは、桂報告書のここに注目しています。
〇15頁 不正と断定するに足りる証拠はないと考えられる。
〇16頁 意図的な捏造であったとまでは認定できないと思われる。
意図的な捏造との確証を持つには至らなかった。よって、捏造に当たる研究不正とは認められない。
〇22頁 悪意であったと認定することはできず、調査により得られた証拠に基づき認定する限り、研究不正とは認められない。
調査により得られた証拠に基づき認定する限り、研究不正とは認められない。
〇23頁 小保方氏からオリジナルデータが提出されなかったため、不一致の認定を行うことはできず、研究不正とは認められない。
小保方氏にオリジナルデータの提出を求めたが、提出されなかった。
小保方氏からオリジナルデータが提出されなかったため、不適切な操作が行われたかどうかの確認はできず、研究不正とは認められない。
パソコンに入っていると思われるオリジナルデータの提出を小保方氏に求めたが、提出されなかった。
オリジナルデータの確認がとれないため、調査により得られた証拠に基づき認定する限り、研究不正とは認められない
〇24頁 このように問題を多数含む FACS データについて、共同研究者から問題点を指摘されたことはないと小保方氏は説明した。使用された装置に残っていたデータを再解析したが、論文の図に合致すると思われるものを特定することはできなかった。
よって、調査により得られた証拠に基づき認定する限り、研究不正とは認められない。
〇25頁 しかしながら、前述のとおり、調査により得られたすべての証拠を総合しても ES 細胞混入の行為者が特定できず、研究不正とは認められない。
〇26頁 しかし、調査により得られた証拠に基づき認定する限り、研究不正とは認められない。
〇28頁 意図的な隠蔽ではなく、研究不正とは認められない。
〇29頁 調査により得られた証拠に基づき認定する限り、研究不正とは認められない。
しかし、調査により得られた証拠に基づき判断する限り、研究不正とは認められない。
桂報告書29頁までは、きめ細かく、不正認定は難しいと書き連ね、29頁下段では、小保方氏の不正は、細胞増殖曲線実験(Article Fig.5c)と DNA メチル化解析(Article Fig.2c)となっています。
恐らく、ここまでが、ESねつ造説に反対の学者が書いた部分であり、学術的に納得できる部分です。
ところが、その後は、30頁に入ると、論調が変わります。印象操作のオンパレードです。
30頁以後は、すべての疑惑は小保方氏が負うべきとの論調に、桂報告書は変化してしまいます。
徹底して、ES混入の全責任は小保方氏の捏造によるものだ!の強い印象操作のための文章が続きます。
個人的創作性が高い「1本の矢」表現が登場し、客観性が失われ、主観的になります。
「つまり、小保方氏が怪しいのだ」となってしまいます。
当然、一般人はここで大きな疑問を感じます。
当ブログは、ここから著者が交代しているのではないか?と、深読みします。
体内時計さんは、以下の桂報告書文章をもって、小保方氏によるESねつ造が明記されていると主張したいようです。
桂報告書30頁
『論文の図表の元になるオリジナルデータ、特に小保方氏担当の分が、顕微鏡に取 り付けたハードディスク内の画像を除きほとんど存在せず、「責任ある研究」の基盤が崩壊 している問題である。最終的に論文の図表を作成したのは小保方氏なので、この責任は大部 分、小保方氏に帰せられるものである。また、STAP 幹細胞、FI 幹細胞、キメラマウス、テ ラトーマなどについて、作製後の解析を行ったのも大部分が小保方氏だが、その実験記録も ほとんど存在しない。本当に行われたか証拠がない(行われなかったという証拠もない)実 験も、いくつか存在する(細胞増殖率測定、Oct4-GFP を持つ FI 幹細胞の作製など)』
当ブログは、体内時計さんのようには、上記文章を評価しません。
全責任を小保方氏に押し付けようとする意識的なすり替えが書かれているとの印象を、当ブログは持ちます。
実際に小保方氏が全実験をやるなんて時間的にも研究歴からしても無理でしょう。
桂報告書30-31頁は、言葉巧みに誤解を誘っているのです。
小保方氏が”作製した”とは言わないで、小保方氏が”解析した”との表現も、わざとらしいです。
そして、疑惑の対象となるすべての実験成果の責任体制を公開していません。
どの実験を誰が責任をもって実施し、実験ノートを保有しているのは誰であるかを一般人は知ることができません。
桂報告書は、実験経緯を知らしめないで、すべての実験を小保方氏が解析したと書いています。
読む人が小保方氏が問題ある人と疑惑を持つようと、桂報告書は意図しています。
つまり、30頁以後の記載から、桂報告書文章は格調の低い表現をするようになってしまうのです。
最後のネーチャー論文論文をしあげたのは小保方氏であることは間違いありませんから、その行為をもって、すべての実験を小保方氏がやったかのような誤解を読者に誘っているのです。
STAP論文に書かれた実験成果は、その前の三誌投稿の際に、若山研究室で揉まれた実験内容であることは明らかです。
採用されたデータは、すでに若山研究室でも、さんざん揉んだものであるし、若山研究室では、どこを誰がやったのかもわかっています。小保方氏以外の人が実験にかかわり、若山研究室内検討会で合意が得られた実験です。
もし、STAP細胞がエア実験であったら、発表に行きつく前にSTAP論文はつぶれています。
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コメント
学さんへ
報告書の言う出勤簿と言うのは客員ですからありません。あるのは先生の認印のある謝金支払管理表です。小保方さんはハーバードで勤怠管理されています。謝金管理表しかないことはOoboeさんとパートーナ氏が広報に確認されています。
論文のための実験ですからキメラ成功以後だと思って請求されたようです。2012年の初出勤以降ほとんど皆勤です。報告書はESの件を言っているのです。
2022/09/19 URL 編集
学さんへ
背後の権力関係の元締めは言うまでもなく文科省です。天下り利権と言うものがあるわけです。これを論じたらきりがない。学者は自営業にでも転じないかぎり抵抗出来ません。理研の天下り利権に触れないように処理されたと言うことです。
2022/09/19 URL 編集