解決できない問題に直面すると、人々の思いは割れる。そして、争う。

昨日、トランプ大統領が、コロナウイルスワクチン開発を積極的に進めると言った。
年内に有用なワクチンを開発するという発表を、ローズガーデンで行ったのだ。
その作戦を「warp speed 作戦」
報道では、
>15日、アザー米厚生長官は、新型コロナウイルスのワクチンを年末までに実用化することを視野に、開発中のワクチン候補数億本を備蓄する計画を明らかにした。

つい先日、同じく、ローズガーデンでのトランプ大統領記者会見の際、中国系のマスコミ女性記者に、Covid-19の問題点を質問されて、不満顔のトランプ大統領は、「そうした質問は中国に聞け!」と返した。
すると、すぐにその女性記者から、「なんで、私に言うの?!」と悲鳴のような声をあげられ、さらに不機嫌になったトランプ大統領は、その場で記者会見を止めてしまった。

コロナウイルス感染症が世界中の友好関係にに大きく影を落としていることが世界中に示されたし、CNNニュース視聴者たちは、「世界は危なくなっていく!」という印象を持ったのではないか?


今回の、このワクチン発表も、トランプ大統領が大ぶろしきを広げたという形だと思う。
ワープスピードとなずけられた作戦は、今年の年末までに大量の一般用ワクチンを用意できるとするのものだ。
大ぶろしきがうまく全体をつつみこめれば良いが、大ぶろしきは、しばしば、そうしたことができない事の象徴である。

科学国の米国で、困難なはずのワクチン開発が、こんな簡単にバラ色の夢のように大統領の口から語られる様に驚く。
ワクチン開発の何が難しいのか?の議論が同時にされることなく、 大量のワクチンが開発可能であるとの宣言だけである。
大衆向けのパフォーマンスだ。

しかし、さすがに、一般人でも、ワクチン開発が難しいのは知っている。
そして、そんなできるんなら、なぜ、もっと、早く着手しなかったのか?!と思うだろう。

CNNは、トランプ大統領と敵対関係になるマスコミだが、この計画の問題点を早々に報道している。
CDC対策の責任者であるファウチ氏は、今は、ホワイトハウスでコロナウイルスに接触した人として隔離中だ。
この人と、トランプ大統領は、大きく対立している。
お互いの悪口を言い合っている。

CNNニュースに登場する専門家たちは、皆、ワクチンの早期開発の問題点を必死で訴えている。
専門家たちは、ワクチンで皆の病気を防げるわけでないと言っていて、少なくとも、年内は無理と言っている。
CNNニュースに登場する他の研究者たちも、「メーカーは、そうしたことを言う人たちにすぎない!」と警告し、年内実用化などは無理とのコメントになっている。

ただ、ワクチンを作れば良いというわけではないし、トランブ陣営は、ただ作るといっているだけで。その有効性にも安全性にも触れていないと、CNNニュースに登場する専門家たちのメッセージだ。

ワクチンは、有効性と安全性の両方が全てであり、それを満たさないものはワクチンでない。
メーカーは、連邦資金を大量に使って強引に開発を進めることはできると思うが、いすれにしろ、ワクチンは良いものでなくてはいけない。

ワクチン問題は、科学と自然におきる感染症の闘いである。
効率の悪いワクチンを打つことで、生体に感作がおき、過剰な免疫へと進展してしまうこともあり、これがサイトカインバランスを崩すかもしれない。
同じく小児、老人に呼吸器感染を起こすRSウイルスワクチンは、過去の苦い経験から、50年以上たっても今だ開発されていない。

コロナウイルス感染症の病気の質を考えれば、ワクチン開発の難しさはすぐ出てくる。
不顕性感染がある一方で致死的病気が起こるなど、個々の人で症状が大きく違う病気である。
ウイルス感染で起きてくる病態がさまざまなのは、個々の人でウイルスの処理の仕方が異なり、そこに多様性がある事を意味する。
もともと、一部の人が生き残るために用意された免疫多様性の仕組みである。
こうした性質の感染症に対しては、ワクチン開発は難しい。

はしかや天然痘などがワクチン有効性が高いのには理由がある。
人にしかかからない(ヒト特異的)ウイルス感染症であることと、り患した患者は類似の全身症状を起こす病気であるからだ。
こうした病気においてワクチンが有効なのだが、逆に、こうした病気でないと、ワクチン予防が難しい。

インフルエンザウイルスワクチン開発が同じ条件下にあり、もう何十年も経っているが、人はインフルエンザウイルス制御ができていない。
部分的な予防効果を期待できる程度のワクチンしか、人類は開発できないのである。

しかし、メーカーは、大ぶろしきを広げる。
今までの科学の知識をふまえ、どこがどうなのか?の情報が、トランプ大統領に入ると思うが、トランプ大統領は周りの声を無視していると思う。

希望的には、既成観念とはずれるコロナウイルスワクチンができる可能性はゼロでは無い。
既成のワクチンとは異なるコンセプトの新種のワクチンが新登場する可能性もある。
しかし、その可能性は決して高くない。
むしろ、コロナウイルス感染症を、人為的にいじくりまわす前に、ウイルスが変化してしまうかもしれない。
人が何かをしても、何もしなくても、ウイルスは自然に弱毒化するかもしれない。

米国では、死亡者が9万人にせまり、5月中には10万人を超える勢いだ。
もう、政治家は追い詰められていて、科学的議論を無視しても、大衆を一時的に喜ばそうとしているようだ。
とにかく、米国の価値観、ひいては世界の価値観が、変化しているように感じる。


専門家たちが、そんなアドバイスをしていても、トランプ大統領は聞かないのだろう。
資金が欲しい、研究したい人たちが、大統領によってくる。

いろいろ、吟味する余裕がないのだろうが、トランプ大統領の表面的パフォーマンスで、大統領の人気は維持できるのか?
トランプ大統領は、今、演説を派手にして、表面的に乗り切れれば良いと思ってるのではないか?

誰もが解決できない問題を人類が抱えた時には、権力志向の強い政治家が独裁者になっていき、そして、後戻りできない危機的状況が起きるリスクが出てくる。







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コメント

煙草からワクチン・!

気まぐれぺルドン
「英BAT、タバコ葉由来ワクチン候補の治験を準備中」
ロイター5月18日

冗談から独楽のように・・毒は毒で毒制すのように・・
こんな記事が出た。葉巻等に先祖返りして、又葉巻を咥えようか・・・

グリーンは好みの色

気まぐれぺルドン
承知しましたが、それにはコメントを先に出すのは無理なので、まず記事を書いてください。
それと相互訪問もお忘れなく・・・

気まぐれぺルドンさんへ

学とみ子
この記事の貴ブログでのご紹介、ありがとうございます。
又、コメントをよろしくお願いいたします。

大統領選に勝つの一点勝負

気まぐれぺルドン
トランプ大統領にとって、大統領選に勝てばよい、学様の御指摘は承知の上の大勝負。

となれば、選挙前に中国との戦争も起り得る。北の金労働党委員長が再び雲隠れしたのも、手術治療後の養生だけではないでしょう。本能的に身の危険を身察知している。国境には中国軍の精鋭部隊が30万詰掛けている。

先頭を走っている筈の中国ワクチンも、米国の研究所にサイバー攻撃している様子では、満足な処まで到達していない。
EU諸国が日本も含め研究開発費を出し、ワクチン団体追及にも、米国は参加せずと表明していたが、昨日参加表明を打ち出した。どこも余程の堯運を掴まない限り、一国では無理な事態になっている。関白殿は年内早い段階で、と口に出している。AI設計で開発が早まるとすれば、関白殿は余程の天運を担っているのだろ。ブルームバーグ・ハーバード大教授のコラムが最も冷静に観察している・・・
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