ACE2の受容体としての働きは、まだまだ、未知の部分が多い。

ACE2の受容体としての働きは、まだまだ、未知の部分が多い。
日本語の情報として、以下のようなものがあった。紫字

>新型コロナウイルスが、効率よく侵入できる分子的な仕組みがある。細胞への“入り口”として使用される「ACE2」受容体と、たんぱく質の分解酵素である「TMPRSS2」「FURIN(フーリン)」である。

>ウイルスはまず、表面にある突起状のスパイクたんぱく質を、宿主細胞のACE2受容体にぴったりと結合させる。すると、細胞膜にあるたんぱく質の分解酵素「TMPRSS2」や「FURIN」が、ウイルスのスパイクたんぱく質を適切な位置で切断し、ウイルスと細胞の融合を助ける。

>かくしてウイルスは細胞内に侵入して遺伝物質(RNA)を注入し、わたしたちの細胞を“工場化”してウイルスを大量に自己複製させられるようになるのだ。 

>COVID-19の患者のなかでも高血圧の人が重症化しやすい理由のひとつに、ACE2が血圧を調節するために重要な受容体であることが挙げられている。ウイルスが先に侵入してしまうと、その役目を果たせなくなるのだ。

>またTMPRSS2は男性ホルモンであるアンドロゲンの受容体でもあり、その発現量は男性に重症化する患者が多い原因となっている可能性も疑われている。FURINについてはCOVID-19に関連する研究論文がまだ少ないのでここでは割愛するが、FURINは肺組織や気管支の一部の上皮細胞で発現しており、ACE2/TMPRSS2の組み合わせだけよりも潜在的に25パーセント以上の細胞を感染させやすくしている可能性があるという。


いずれにしろ、ACE2とTMPRSS2は、コロナウイルスがヒトの細胞に入っていくために必要とする物質であるが、これを作っているのは、我々動物側だ。

さらに、ACE2とTMPRSS2を阻害する物質が、治療薬となる可能性があるのである。
しかし、阻害するのが本当に有用かはまだ、きまっていない。
ACE2とTMPRSS2をどう人工的に調整すると、感染制御に影響を及ぼせるか?まだ、はっきりしない段階である。

うっかり、理論的に阻害薬が効くと思って使用したら、その増悪効果がでてしまったということも、創薬時点では起こりうる。
だから、新薬開発は要注意だ。

そうした治療目的をめざして、今、ACE2/TMPRSS2がどこに多いのかの研究がコロナウイルス感染を踏まえて見がされているようだ。
すでに登録されているシングルセル解析法を用いた遺伝子発現解析公開結果を、以下の著者らがダウンロードして、解析し直している。

今回、紹介する論文は、胎盤胎児に多く発現しているという研究である。



PLoS One 2020 Apr 16;15(4):e0230295. doi: 10.1371/journal.pone.0230295. eCollection 2020.
The SARS-CoV-2 Receptor ACE2 Expression of Maternal-Fetal Interface and Fetal Organs by Single-Cell Transcriptome Study
PMID: 32298273

ヒトとマウスの胎盤で、既知のデータダウンロードして、いろいろな角度から、ACE2/TMPRSS2の役割を考察している。

この研究では、ヒト、マウスの胎盤にACE2/TMPRSS2の発現が高いことが示されている。
つまり、胎盤では、詳細は不明であるものの、ACE2が何らかの胎盤機能維持に働いているということである。

胎盤は、胎児の呼吸、心、腎機能を含め、胎児の生命維持を全て担う構造物である。
母体側、胎児側それぞれで作り出す構造物であるが、その局所では、母体側と胎児側が複雑に入り込み合っている。

この胎盤・胎児の維持に、ACE2/TMPRSS2は何らかの役割を担っている。
ACE2は、胎児の肺、肝、心で遺伝子発現が高く、TMPRSS2も高い。
胎児でもACE2/TMPRSS2が高い理由は、これらが何らかの胎児の維持に役割を果たしている可能性だが、詳細はこれからだ。
しかし、生後3日を過ぎた新生児では、ACE2/TMPRSS2は急速に減少するそうである。


上記で説明されているように、もともと、動物が生命維持のために備えている受容体構造を、コロナウイルス感染が利用してしまうのである。

繰り返しになるが、まず、動物の個々の細胞に持ち合わせるACE2という構造物に、コロナウイルスがはりつく(結合する)。
そして、張り付かれた動物が持ち合わせるTMPRSS2という酵素を、コロナウイルスは奪い取る。
コロナウイルスは、奪った酵素を使って、動物細胞の膜を壊し、細胞の中に侵入する。
細胞内に侵入できたコロナウイルスは、そこで動物の細胞のさまざまな装置を奪って、ウイルス自らの複製を果たす。
動物の細胞の前までたどりついたコロナウイルスが、門番から武器(TMPRSS2)を奪って、門を突破するとのイメージだ。

妊婦や新生児でのコロナウイルス感染の特徴を考える時に有用な情報となる。
ACE2が胎盤に多いということは、コロナウイルスは、感染妊婦の重症化につながる可能性が指摘されている。



追記
こんな記事がありました。青字
>研究チームは、胎盤の機能には余裕があり、少し低下した程度では影響がなかったとの見方を示す一方で、感染した妊婦については胎児への酸素供給や成長ペースを注意深く観察すべきだと指摘している。論文は米医学誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・パソロジー」電子版に掲載された。

 胎盤に異常が見つかったのは、シカゴにある同大付属病院で出産した15人の母親(23~41歳)。1人は妊娠34週の早産だったが、残り14人は37~40週で出産。赤ちゃんはPCR検査で全員陰性だった。 
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コメント

僕のコラムで紹介しておきました

気まぐれぺルドン
古来から男は女に弱く、女は男に弱い。
持ちつ持たれつの宿命、良くも悪くもない前世からの因縁からというより、無名のアダムとイブの神話、神は最初にイブを造り、それを改良し、子宮の部分を取り出し、それで男がぶらさげているモノを造られた・・と進化から考えると、元に戻りたがるのが理解出来るのでしょう・・・

武漢ウイルスは、まだまだ未知なる不文が多くを占めていますが、全世界が英知を結集し、中共は別ですが、解決に取り組んでいる初の現象ではありませんか、期待しましょう。神様に縋る分けにもいきませんから・・・
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