反復性クロストリディウムデフィシル感染症における、便を用いた腸内細菌再建法

昨日のネーチャー記事で引用されていた論文をPubMedで検索しました。腸内細菌再建法です。ひとつの論文は、大腸鏡をもちいて、2番目の論文は、胃腸管チューブを用いて、便の注入をおこなっています。
 
J Clin gastroenterol 2010;44:567
反復性のクロストリディウムデフィシル感染症19人に、他者の便を移植する腸内細菌再建の手技をした。便の注入は、大腸鏡を用いた。19人中の18名は1回の手技で良くなったが、1人は2回目の手技を要した。治療効果の持続は、6か月から4年間であった。3名は、6か月から4年間にわたり症状がとれた後、再度、クロストリディウムデフィシル感染症が起きた。
 
QJMed 2009;102:781
15人の反復性のクロストリディウムデフィシル感染症の人に、移植便治療を行った。対象者は、慢性の肺疾患を持った人が多く、難治性の肺炎などで、抗生剤療法を余儀なくされている人が多い。ドナーになる人は、ウイルス病、梅毒などの感染症が無いことをチェックした。移植を受ける人は、胃酸低下薬のPPIを服用した。30gの便を150ccの生理食塩水にとかして、フィルターを通した。30ccを胃チューブで注入した。10名は、翌日、退院した。注入後、4-24週間後に、腸炎が改善した人が多かった。
2人は、手技後も症状が続き、抗生剤療法(メトロニダゾール)を要した。1名は、再度の便移植を要した。
 
J Clin gastroenterol 2010;44:354
クロストリディウムデフィシルの反復感染がある人が便移植療法を受けた。移植前後で患者さんからとった便中腸内細菌を、16SrRNA検査で菌の種類を調べた(培養不可能な細菌を調べる方法)。手技後、14日後では、患者さんとドナーの便中細菌層は酷似しており、バクテロイデス種が優勢菌であった。注入された菌は、腸のひだ深くくい込んだ部分に住みつくものと思われた。手技後の患者さんの腸炎はよくなった。
 
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