離乳食の開始の時期と、病気

母親たちは、離乳食をいつの時点で、開始するかの話題を、お届けしています。問題のない乳児であれば、かなりラフに進めても問題が起きないと思います。しかし、赤ちゃんの中には、離乳食トラブルがおきてくる子がいます。
 
日本では、乳児期に卵、ミルクの食べれない子どもが、学校に行ってからも食べれないことが問題です。欧米やアジアにおいて、学童期に見られる重大な食物アレルギーは、多くがナッツ、木の実、甲殻類です。日本は、卵・ミルクの小学生までの遷延化が特徴です。年齢が上がってから、食べれないもののある子どもは、圧倒的に男児が多いのです。
 
セリアック病の多い欧米では小麦の導入時期に関して、母親の感心が高いです。研究結果より、4-6か月の導入が良さそうとの学会見解であるとでとの話を、前ブログでしました。今回、類似の論文を紹介します。しかし、欧米では学会の勧告にかかわらず、母親たちは、勧告に従わず、望ましいとされる生後4-6か月でなく、生後6か月以後に小麦(グルテン蛋白)を投与している場合がかなり多いと論文にありました。
 
スエーデンからの論文では、 1歳までの乳児検診受診者467名の母親に聞いたところ、56%の母親が勧告と異なり、乳児が4-6ヶ月でなく、小麦導入は、生後6か月以後になっているとのことでした。
 
膵島に対する自己抗体と、ミルク導入時期との関連を調べた論文です。
ケースコントロール研究 1型糖尿病のリスクのある遺伝子背景のある乳児2949人を、3-6か月ごとに膵島に対する自己抗体を追跡した。島細胞に対して抗体ができた乳児では、次の自己抗体GAD65 (GADA) と、チロジンフォスファターズ関連 IA-2 分子 (IA-2A)に対する自己抗体を測定した。
 
4か月以上母乳に限定していると、2か月未満の乳児とくらべて、自己抗体の出現が低下した。生後4か月以後にミルクを投与された児と比較すると、4か月未満にミルクを投与された群では、自己抗体を作りやすかった。ミルクの導入時期により、IA-2A 抗体の陽性は、4.37倍(95 % CI 1.33-14.42)、4種の自己抗体陽性は 5.02倍(95 % CI 1.27-19.89)に変化した。Diabetologia. 2001 ;44:63.
 
プロバイオテクスは、北欧において、盛んで論文も多くでています。この問題は、プロバイオテクス販売企業の戦略が絡むことが多いので、学会でも議論はつきないところです。データが良すぎると、学会では、かなりの批判が出ます。一つの論文を紹介します。
 
子どもにアレルギーの発症が予想される妊婦1223人を対象に、プロバイオテクスが子供のアレルギー発症に影響を与えるかを、検討した。出産前に2-4週間、プロバイオテクスを母親に投与し、出産後は、母と同じプロバイオテクスか、あるいはプラセボ(偽薬)を6ヶ月子どもに投与した。プロバイオテクス群にはガラクトオリゴサッカライドも加えて投与し、プロバイオテクス群の子供の数は461人、プラセボ群は461人であった。子供が2歳になった時に、アレルギー疾患の有無と、腸内細菌相を調べた。

アレルギー疾患全体の発症を減らす影響はなかったが、IgE関与のアレルギー疾患は、0.71倍となり、減少させる影響はみられた。プロバイオテクス群では、湿疹が0.74倍、アトピー性湿疹は0.66倍と、プロバイオテクス群で、若干、アレルギー疾患が減少した。プロバイオテクス群の子供の町内細菌では、ラクトバチルスやビフィドバクテリアが多かった。J Allergy Clin Immunol. 2007 ;119:192
 
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