男女は異なる脳機能のしくみで、作業負荷を処理する。

昨日、男性の方が、fMRIで活性化が高い脳部分が多いという話をしました。今回、紹介するのは、健康な男女を対象に、言語、記憶、空間認識などの負荷をかけて、脳の活性化、脳の酸素に依存するパラメータを用い、脳部位の活性化の強度を比較した論文です(Neuroimage 2006;30:529.)。
 
この研究でも、男性脳の方が活性化はさかんでした。男性は、記憶負荷において、上頭頂回や、右下後頭部において活性化がみられ、左下頭頂回で、脳血流酸素に依存する数値が増加しました。言語負荷では、男性は、左右の前頭前皮質、右下頭頂葉と島の脳部位で血流を高めていました。脳部位の活性化に差があるものの、記憶や言語など処理能力でみる限り、男女間で、作業能力は同程度でした。しかし、空間認識の負荷では、女性は男性より劣りました。処理能力に差がなくても、男女の脳のおける活性化に、差がありました。
 
なにより、男性の身体能力は、女性より高いです。脳に限らず、男性の方が、女性より重く大きな体をうごかすわけですから、血流が、盛んで、そのためのエネルギーも多く必要です。男性は大きな予備力を持ちます。脳への作業負荷が多少持続する場合は、女性は持ち前の忍耐力を発揮して、男性よりがんばれるのかもしれません。しかし、さらなる負荷がかかると、もともとエネルギーを生み出す能力の低い女性は不利になるのでしょう。
 
その他の身体能力は、比べるすべもなく、男性にはかないません。脳の重量も男性が女性より重いのでが、脳回の深さなどは女性が大きいとか、神経細胞のネットワーク機能などの差が指摘されています。エストロゲンの濃度差の違いなどの影響もあるのかもしれません。今後、さらなる機能解析が進み、男女は異なるしくみで、脳機能を処理する事実の解明が進むでしょう。
 
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