ホルモン補充療法のWHI発表後に、ベルギーでも、乳がんの発症が減少した

PubMed (http://www.healthy.pair.com/)には、多くの医学情報があります。ソースは一流の医学雑誌として選ばれたものですが、創刊後100年以上も経過している権威ある雑誌もあれば、新刊間もない医学誌もあります。
 
新たな医学的知見が出てきた時は、最初は議論が噴出し、追試の論文結果がばらつきますが、次第に真実性は固まっていきます。
 
総説(レビュー)は、実際のデータに基づかない、他人の論文についての著者の印象や感想のようなものです。女性ホルモンは、その有効性に関して、いまだ、多くの議論があります。WHI試験の結果に納得がいかないとする研究者は、WHI試験を、あれこれ、批判や論評をしています。今も、HRT推進派と反対派が、議論を続けています。
 
しかし、米国での偽薬との比較試験が、参加者の数が多いWHI試験の結果は、説得力が強いのです。日本の産婦人科では、WHI試験では、対象となる患者層が、日本とは異なると主張する人がいます。つまり、高齢で、合併症を抱えた人が対象に多すぎる(悪い結果が出た)としています。しかし、合併する病気を抱える人にも、ホルモン補充療法は有用であると、多くの人が信じていたのです。高齢者でも有用と信じていたから、こうした患者背景になっているのです。私は、女性たちの選択の根拠となることを目的に、実際のデータを、このブログで紹介しています。
 
以前の私のブログで、米国で、2002年、WHIのホルモン補充療法の治験中止後、乳がんの発症が減少したグラフを紹介しました(2月13日ブログ参照)。
 
ホルモン補充療法は、米国より、ヨーロッパで、盛んに行われていました。治療をしたい女性の方が多かったようです。今回は、同様に、ホルモン補充療法のWHI発表後に、ベルギーでも、乳がんの発症が減少したことを報告する論文を紹介します。

Breast Cancer Res Treat. 2009 Nov;118(2):425-32.
乳がんはヨーロッパで最も多い女性のガンです、しかし、その発生率と死亡率は、ヨーロッパの各国間で変わります。 女性の健康イニシアティブ(WHI)比較試験の後に、ヨーロッパにおけるホルモン補充療法(HRT)使用者の数は、大きく低下しました。1996年から2005年にかけて、ベルギーの行政区リンブルクで、治療者の減少が、がん発生率に影響を及ぼすかどうかを調査しました。
 
浸潤性乳がんにかんしての情報は、社会保障制度の記録から得ました、50~69歳女性の乳がんの発症は、2002年が最高で、その後、2003と2004年になると、乳がん発生率は、2002年と比較して減少しました。2002年前までは、50-69歳のベルギー女性へのおよそ75%が、治療を受けていましたが、2002~2006年に、HRTは、41%に減っていました。PMID: 19238536
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コメント

No title

学とみ子
コメント、ありがとうございます。医療機関では、気づかないような、患者さんの声を聞いてあげてください。

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orihashi kozue
学とみ子さん

初めてコメントさせて頂きます。
この度は、私のブログにご訪問頂き、ありがとうございます。
また貴重なご意見を頂きましてありがとうございました。
色々と女性ホルモンについて情報提供をされているのですね。
私も患者様のお身体の治療に携わる者として、色々と学ばせて頂きたく思います。
今後もブログを是非拝見させて頂きますね。
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