世界の秩序 the norms for a new global governanceを、作れるのは西側であるということのようです。


澪標さんが紹介したのは、以下の記事に関するものです。
2022年3月31日 15:46

ロシア兵、士気低く命令拒否も 英情報機関トップ3/31(木) 12:36配信

英国の情報機関、政府通信本部(GCHQ)のフレミング長官が、30日、オーストラリアの首都キャンベラにある国立大学で講演した内容を、澪標さんが読むことを勧めています。
ご紹介ありがとうございました。


フレミング長官の講演では、ウクライナ侵攻で起きたサイバー戦によるウクライナの勝利、ロシアの軍事行動における問題点を中心に話しています。オーストラリアは、軍事同盟Five Eyesの一員です。

So just as we pay tribute to the Ukrainian military’s brave actions, we should pay tribute to Ukrainian cyber security too. We and other allies will continue to support them in shoring up their defences. And at home, we are doing all we can to ensure sure that businesses and Government urgently follow through on plans to improve basic levels of cyber resilience. I know your ACSC is doing the same here in Australia.


そして、中国の台頭をふまえて、今後の世界の秩序をどう守っていくべきか?という内容です。
まさに今ホヤホヤホットの状態についての講演です。
ロシアの軍事行動の失敗については、すでに日本でかなり出回っているものが多いですが、こうした責任ある立場の人の話はやはり興味深いものです。

講演者フレミング長官は最後のまとめで、以下の①②の重要性を言っています。
講演の大事な部分でしょうから、マスコミが日本人向けにまとめるとすると、ここらあたりを中心の文章にするかもしれません。

①The first is that we have to find new ways to collaborate and cooperate with partners. For those of us in National Security, that’s about ensuring the health of existing relationships. It’s about securing our alliances, like the Five Eyes, NATO and in this region, ASEAN. And it’s about working with businesses in new and truly collaborative ways. And to do this we need to make sure that our counteroffer – to states who haven’t yet decided which way they should jump – is persuasive and coherent. Too often it’s not.

(注)Five Eyesとは,米国、英国、カナダ、豪州、ニュージーランド五カ国から構成される政治・軍事的な同盟

②And the second is that in whatever we do, we must make sure that we stay true to our values, those that have made our systems and democracies so successful and will do so in the future too.


しかし、実は、こうしたまとめパートは建前論すぎておもしろくないのですね。
むしろ、フレミング長官の講演原稿から感じられることは、やはり西側の人たちが持つ優越感です。
ここが一番、興味深いです。私たち(西側の特に英米)が世界をリードするとの意気込みです。

our systems and democracies so successful and will do so in the future too.


こうした西洋人の優越感というものに、学とみ子世代の日本人は注目してしまいます。
学とみ子の世代の日本人からすると、英語をしゃべる欧米人は絶対に優れていて、かなわない相手であるからなんですね。東欧の指導者たちは皆英語を話すし、英語が世界を支配してます。人によっては、この優越感がきらいという人もいるだろうけど、学とみ子は、素直に英米を受け入れます。世界の警察官を、米国は続けて欲しいです。

但し、ロシアも、トルストイ、ドストエフスキーを生んだ国ですし、長く強国を維持してきた超大国です。
その超大国が力を失おうとしているというのは、とてもドラマチックで引き付けられます。
どう滅んでいくのか?滅びの美学には、多くの人が引きつけれます。
米国も社会の分断で苦しんでいます。
血みどろのバイデン対トランプ大統領選挙競争によって、議事堂まで襲撃されました。人々の格差や差別が大きく、悩み深い米国社会の分断を見ました。手段を選ばず、あくまで権力を求めようとする人の姿を見ました。


ヤフーニュースでは、今回の講演の一部を以下のように書いています。

”「ロシアは長期的にみて中国が軍事的、経済的にますます強大になることを理解している。両国の一部の利害は対立しており、ロシアが関係から閉め出される可能性もある」との見方を示した。”

と書いています。

学とみ子もここは興味深いと思いました。やはり、ヤフーニュースでも取り上げていました。
そのうち中露は衝突してしまうのでしょうか?その前に露は無くなってしまうのでしょうか?
でも、何といってもプーチン以後のロシアは改革をがんばって、ウクライナに対して賠償金を払ってほしいと、学とみ子は思います。


元の講演の文章は、以下のように書かれています。 ロシアは、squeezed out されてしまうと言っています。

But there are risks to them both (and arguably more for China) in being too closely aligned. Russia understands that long term, China will become increasingly strong militarily and economically. Some of their interests conflict; Russia could be squeezed out of the equation.



講演で注目したいのは、世界の秩序と平和維持は、欧米が背負うというニュアンスが読み取れるところです。
世界秩序に貢献する国として、フレミング長官は、アセアンを入れていますが、Japanはないです。
講演では、ファブアイズという言葉が出てきますが、日本は入っていません。
Japanは、米国の絶対同盟国のひとつに過ぎないのかもしれません。


日本人は、世界が日本をどう見ているのか?は、とても気になりますよね。
バブルの頃と比べると、世界における日本の存在感は随分と後退しているのでしょうね。
PBSニュースなどでは、安全保障問題の議論になると、結構、Japanの名前は出てくるんですけどね。
日本は軍事同盟を結べないという理由によるものかもしれませんね。



学とみ子が特に興味深いと思うのは、以下のフレーズですかね。
西側頑張ろうという感じなんですかね。

As I’ve said previously, without action it is increasingly apparent that the key technologies on which we all rely on for prosperity and security won’t be shaped and controlled by the West in the future.


今後、中国がロシア、西欧の脅威になっていくだろうと言っていますが、当然、中国には問題があるし、自由主義国ではありません。
ですから、世界の秩序 the norms for a new global governanceを、作れるのは西側であるということのようです。
西側主導によって、世界は、繁栄と自由及び安全保障を達成してきたが、このアクションなしでは、将来達成はできないと言っています。

欧米で築き上げてきた道徳規範や技術を守るために、西側の人たちは、中国に負けないようにがんばっていく必要があるということのようです。
西側は、気を引き締めていこうぜ!という感じなんですかね?

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コメント

Ooboeさん

気まぐれぺルドン
今少し軍事記事を吟味しましょう。
あなたが申している事は、バトナ―と執拗に起こした刑事告発の徒労と同じですよ。
一畳茶室で、お頭を冷やすおうすを一杯如何ですか・・・

ウクライナ軍がボロボロにされている。
移動したロシア軍の後は、残虐な市民の遺体が数百と言われていますが、ウクライナ政府が発表した分だけで、市民に歓迎されたロシア兵士が毒殺された数は最低でも500名とあります。
それ程戦争は残忍な物です。
だから戦争に引き込まない様に、政治家は死力を尽くすのですが、ゼレンスキーに反んなどりょくはなかった・・・

Ooboe
独裁者
スターリンのホロドモールによる
ウクライナ人の凄惨な犠牲の歴史について、

ソビエト時代のスターリン独裁時代
意に沿わなければ、大量粛清を厭わず、
又、1932年の重工業優先する方針の基、
外貨獲得にウクライナ農民を集団農場に
縛り付け、過剰な収奪を続け、ついに
農民への食料が底をついて、餓死する者が
何万人となっても、国内パスポート制を導入し共産党員に監視させて、封鎖されたウクライナ国境を越えて脱出も出来ず、その惨状を
把握した国際赤十字はスターリンソ連に
飢餓対策を要請しましたが、
飢餓の存在そのものを否定隠蔽し続け
ついにウクライナ人の20%400万人もの
犠牲者が出ていたのです。

こんな歴史ですからウクライナのソビエトに
対する反感の底深さは、私達には
測り知れないものがあるでしょう

ですから、第2次世界大戦時に
ソビエトに侵攻して来た、
あのヒトラードイツ軍にさえ、
スターリンソビエトから自分達の解放軍の如く捉えて大勢のウクライナ人がドイツ軍に志願までしていたのです。
このたびのウクライナ人のプーチンに対する
不屈の抵抗精神は私達では想像も出来ないほどのものが流れていると想えます。

❝スターリンのホロドモール❞で歴史を
検索してくださいませ。









Ooboe
学とみ子さん

以下は同感できません。

✤>多分プーチンはウクライナを政治的併合し、それで終わりにするつもりだったでしょう。
ロシア領土の復活は、それで十分ですから、
ジェノサイドは起こりません。
その意図がはずれてしまったので、民間人を攻撃をせざるを得なくなったのでしょう。
現場のロシア兵士にすれば、全ウクライナ人がロシア兵士に立ち向かってきたとの恐怖だったのでしょう。

ヒトラーのように初めからジェノサイドを目的にしたのではないのは分かりますよ、
しかし、問題なのはウクライナの場合
その歴史をよくよく振り返れば
スターリンの如く
結果としてジェノサイドになっていまうのです
そこを洞察すべきです。

Re: 政治家が政治家だけの価値観で突き進むと、やはり間違っていくと思います。

学とみ子

Ooboeさん、コメントありがとうございます。

>おそろしい無差別ジェノサイドが起こっていたであろう。

ジェノサイドをしないためのウクライナ侵攻だったと思います。

多分、プーチンは、ウクライナを政治的に併合して、それで終わりにするつもりだったでしょう。
ロシア領土の復活は、それで十分ですから、ジェノサイドは起こりません。

その意図がはずれてしまったので、民間人を攻撃をせざるを得なくなったのでしょう。
現場のロシア兵士にすれば、全ウクライナ人がロシア兵士に立ち向かってきたとの恐怖だったのでしょう。

橋下さんは、政治家として、国民の命を犠牲にしないというスタンスに最初から立っていました。
これはひとつの考え方であると思います。

島国日本にいれば、そうした考えの政治家がいるのは当然であると思います。

ですから、学者という立場の人たちが現状分析をして、政治家に提言する仕組みがとても大事であると思います。

やはり、誰にとっても、学問や知識は必要なんですね。

Ooboe
橋下氏は、今日(4月4日)朝の目覚ましテレビ
ワイドショーでも、頓珍漢な主張を感情むき出しに激しく訴えていました。

私は見てませんでしたが、以前夜のBSテレビで彼はなんと、一旦降伏して
プチンが居なくなったら、元にもどればいい
などと、熱弁してたそうです。

今回ロシア軍撤退後の
キィウ周辺の民間人の惨状を見て更に自説を
熱弁してました。なんと頓珍漢な把握でしょう
ウクライナ軍がもしロシアのキィウ進軍を
食い止めてなければ、
もっともっと、おそろしい無差別ジェノサイドが起こっていたであろうを、この周辺の惨状から想像できないコメンテータには、はやく
退場ねがいたい!!!

Ooboe
学とみ子さんコメントありがとう

学さん、同感です。
✤>自分側に対抗する力が無ければ、相手の言い分をのむしかないということのようです。
ボルトン氏なども強調するように、国防とはそうしたものであり話し合いでは解決しません。
それに、戦争で一旦とられた領土は話合いで戻ってくるはずがありません。

橋下氏は、どのように事態の経緯を把握しているのでしょうか?不適格なコメントをしてます
プーチンの言い分を呑めばどんな事になるのか
チェチェンやクリミア、ジョージアの例の教訓を把握できてませんね!プーチンや習近平
金正恩など、一筋縄な相手じゃないでしょうに
そんな生易しいもんじゃないのが分からないとは、情けない!

竹島、北方領土、南シナ海の勝手な中国基地化香港など既成事実とされてしまったら、話し合いなんかでは、元にもどそえとしないのが、
歴史の教訓でしょうに!

ワイドショーのコメンテータの不的確は
STAPの時と変わらないです。
佐々木俊尚という方がネットで
◆【正しい情報】を見抜く読む力◆
多角的視点の解説しています。
参考になります。

ウクライナ初期から今日までの
戦況報道でも、セミプロの複数の方々の
報告や解説の方が的確でしたね。
プーチンの初期の目的の失敗をこの方々は
早い段階で見抜いていましたが、
ワイドショーは今にもキウイに侵攻されてしまいそうな捉え方でした。

プーチンはチェチェンやクリミアなどでの
成功体験からウクライナも短期決戦で
簡単に凋落させれると読んでいたのは
❝裸の王様❞になっているからでしょうね
側近が怖くて、正確な情報を上げれなかった
ようです。独裁者にヨイショとなるのは
独裁末期の状況と思います。

橋下氏主張の民間人の犠牲をこれ以上出さないために、速く妥協すべき。などあり得ないです
妥協すれば、もっともっと犠牲が増えることが
判断出来ないのでしょうか???
相手は大ロシア帝国を理想とする
皇帝プーチンなんですから!

Ooboeさん、コメントありがとうございます。

学とみ子
Ooboeさん、コメントありがとうございます。

今は、ユーチューブで、ウクライナについての歴史を効率よく学べます。
以前は、本を読んで学ぶという方法だけでしたが、今は、歴史解説の動画をみて領土の動きをインプットし、同時に耳で解説を聞いて頭に入れることができるようになり、効率の良い勉学ができるようになりました。
当ブログも、動画からいろいろ学んでいます。

いづれにしろ、ウクライナにおける戦争は、武力脅威を受けたら、武力で押し返す解決法しかないという現実を日本人に示しました。

自分側に対抗する力が無ければ、相手の言い分をのむしかないということのようです。
ボルトン氏なども強調するように、国防とはそうしたものであり、話し合いでは解決しません。
それに、戦争で一旦とられた領土は話合いで戻ってくるはずがありません。

そもそも、戦争を始める人は、その人なりの正義があります。
正義と信じて自己主張し合うのは、生き物の宿命なんでしょうね。

結局、STAP事件とも共通するものがいろいろみつかります。
ESねつ造説が自身に益になる人たちがいて噂を広めたこと、その噂でESねつ造説は正当であると信じる人たちがいたということです。
こうしたタイプは、ESねつ造説の問題点を指摘しても、理解レベルがアップしません。
ESねつ造説の問題点を指摘されても、その意味を理解することができないのです。
科学を学び直すスキルがありません。
そうして、自己の優位性をあくまで信じているからなんですね。


ため息さんがいつまでも自身の優位性を主張し、長期間にわたり、学とみ子をしつこく貶めようとしている様子を経験しました。
ため息さんは、自身の問題点に気づくことができないので、正当、不当の違いを評価できません。
わかっていることは、ため息さんは、今後も変わらないということです。



一言居士さんも以前に言っていたよう思うのですが、個人間での対立の最終手段は、相手を殺すことになると・・・。

人々の間で深刻な不和が起き、個人でなく国同士の対立となった場合、結局は武力解決しかないという事が良くわかります。

Ooboe
お久しぶりでございます。

プーチンによる侵略戦争が、私に与えた
ショックで、STAP事件事件究明展開は
途中で控えております。

ネットの力でいまや
言い訳など成り立たないプーチンの蛮行は
恐ろしいばかりです。その開き直りの理屈を
通せる神経は本当に、何なんでしょう?
その狂った神経からは、
生物化学兵器や核を使いかねない危惧を
抱かされてしまいます。

それにしても、なぜ、プーチン
こんな蛮行をしてしまうことに
なってしまったのか???
その、深層、の真相を自分なりに理解したいと
いろいろ資料を調べてきました。
自分なりに概ね纏まった感じになったので
お伝えしたくなりました。

昨年、プーチンは論文を発表してますが
そのタイトル
【ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性】
で民族同一性を主張し
✤ウクライナの真の主権はまさにロシアとの
パトナ関係の中にこそ可能となる。と、、、

こんな歴史的主張根拠をもっているのなら
同じ民族への
今回のような蛮行はとても出来るものでは
ありません!
屁理屈を強引に主張しているだけなのが
よく分かります。
ただただ、歴代の専制君主ツアーリや
スターリンのように大ロシアに君臨したいだけの独裁欲望に駆られているのが
彼の本質でしょう。このような独裁人物による
政治体制、(中国や、北朝鮮、ミャンマーなど)より遠廻りでも民主体制にあることの大切さ、
有り難さを改めて、痛感させられます。

それにしても、なぜこんな人物がロシアに
登場してくるのでしょうか?
そこは個人の資質を超えて歴史的因果を
感じてしています。

なぜ、ウクライナはこんな事態に巻きこまれて
しまったのか?自分なりに歴史を
遡ってみたところ、もう考えられないぐらい
民族的苦難の連続でした。
周辺の勢力の勃興に翻弄され
まともに国としての枠組みがなかなか作れなかった歴史を経て来たことを初めて知りました。
それ故に、ウクライナ人の民族としての
自負は深く強いものがあるからでしょう、
ロシア軍を押し返しつつあります。

速く収まって平和が回復しますよう!🙏














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