日本人の男女の調査です。肥満は、心疾患が増加しますが、やせでは、脳溢血が起きやすくなります。

本日、NHKでアンチエイジングの番組を放送していました。人類は、たくさんの薬をみつけました。薬は、病気を変化させる物質です。薬は、体内のイベントを変化させることができます。
 
しかし、現在、体は異常はなく、正常に働いている時、さらなる正常へと導く物質(薬)は、発見されていません。老いによる変化を止める薬もありません。
 
巷には、アンチエイジングの幻想を持たせる商品が溢れています。一部の医者らもアンチエイジングを信じ込ませようと、宣伝をしています。その医師は、うそを言っているというより、思い込んでいるのです。
 
NHKに出演するような医師は、根拠の無い言葉は言いませんが、一般の出演者には、根拠のないアンチエイジングを、しゃべらせています。判断するのは、テレビを見ているあなたですというNKHのスタンスでしょうが・・・。
 
検査数値で、あなたは何歳という評価も、馬鹿げています。元々、検査数値で人の年齢を割り出すなどという作業はできないのです。そうしたあいまいな人工的数値に、一喜一憂してなるものか!です。

但し、基本的健康法、標準体重、アルコールタバコなし、ストレスなし、生きがいありは、重要です。

保険外のアンチエイジング治療も、根拠のうすいものです。短期的によさそうでも、長期的にはマイナスの物質も多くあります。
 
人類は、いまだ、正常の維持のメカニズムを掌握はしていません。人の体を正常たらしめているメカニズムは、まだまだ、わからないのです。アンチエイジングの保険外治療の根拠や問題点を、みつめるスキルを獲得していきましょう・・・・。アンチエイジングを唱える人の(知的)レベルがわかるようになりましょう。
 
議論をしていけば、現時点のアンチエイジング理論は破綻すると思います(つまり、まだ、根拠はない!)

アンチエイジングの代表とされる性ホルモンが、大きな副作用を持つことは、何度も、このブログで御紹介しています。
 
肥満対策も、心臓に良い効果をもたらすものの、痩せている人に、病気が多くなるという日本の疫学データの紹介をします。痩せている人では、ストレスが多くあることにご注目ください。Stroke. 2005 Jul;36(7):1377-82.

1988~1990年に、文部省により行われた疾病と体重に関する疫学研究は、JACC Studyと呼ばれます。これは、40~79歳の日本人男女104,928人(43,889人の男性と61,039人の女性)を対照に、肥満の程度(BMI)と、冠動脈疾患やガンなどの発症頻度との関連を調べた研究でした。女性の参加者が多いので、病気の数は、参加人数に比例して、増加します。
 
肥満指数(BMI とは、体重を身長の二乗で割った値、kg/m2)です。年間の追跡人数と、追跡年数を掛けた数値は、1,042,835人/年となりました。病気発症の追跡は、1999年の末まで、12年間、継続的に行いました。太っている人は、心臓病予防として、減量が勧められます。一方、やせている人では、どのような病気がふえてしまうのでしょうか?この研究では、やせた人で増えたのは、脳出血でした。

実際の論文の結果です。

結果:
対象となった人を、BMI別に6群にわけました。やせた群は、BMI18.5以下の群とし、正常群は、BMI21-22.9と23-24.8の2群に、BMI25を超える肥満群は、MBI25-26.9の群と、BMI27を超える2群としました。全部で、5群あります。BMIが正常な群に属する人の特徴は、学歴が高く、メンタルストレスが低い特徴がありました。

BMIが23を超えると、高血圧の男性が増えていきました。喫煙は、体重が増えるほど低下しました。やせている男性では、血圧は高くないが、メンタルストレスと、喫煙率(6割)は高いという結果でした。
 
肥満した人では、高血圧65%)、糖尿病の人(8.8%)が増えました。しかし、飲酒の程度は、肥満とやせの群で、同等でした。
女性では、肥満群(BMI27以上)に、高血圧(62%)、糖尿病(6.1%)でした。
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追跡期間中に、発症が確認された病気は、男性43,889人のうち、
脳溢血は765人(191人の脳内実質内出血)、
冠動脈疾患379人、
全心血管性疾患1707人でした。
 
同じく、女性61,039人のうち
脳溢血は685人(脳出血145人)、
冠動脈疾患256人、
全心血管性疾患の1432人でした。
 
これらの病気は、参加人数は、女性の方が多いにもかかわらず、病気の数は、男性の方が多い結果でした。
 
次に肥満との関係を検討しました。
BMI 23.0~24.9の人(正常群)を標準とし(1と設定)、それ以上のBMIの人を肥満者として、病気の発症頻度を見ました。
 
 
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BMIが27.0以上の人では、冠動脈疾患が増加し、その程度を多変量解析すると、相対危険度は、男性2.05倍(95%の信頼区間1.35~3.13)、女性1.58倍(95%の信頼区間0.95~2.62)でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
脳溢血(実質内脳出血を含む)は、18.5kg/m2以下のBMI低値の人々で増加しました。多変量解析をすると、やせている人の全脳溢血の相対危険度は、標準体重の人と比べると、男性は1.29倍(1.01~1.49)に増加し、女性1.92倍(1.49~2.47)に増加しました。
痩せた人の 脳出血については、男性1.96倍(1.16~3.31)と、女性2.32倍(1.36~3.97)となりました。やせた人の脳出血リスク増大は、喫煙などの因子で調整しても、高いリスクのままでした。
 
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日本人の男性と女性において、肥満(高いBMI)は、冠動脈疾患が増加しますが、やせた(低いBMI)人では,、脳溢血が起きやすくなることが示されました。PMID: 15920029
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