ローヤルゼリーによるアナフィラキシー(全身型の重症アレルギー)の型を呈した9人が報告されています。

昨夜、赤い色素成分カルミン酸によるアレルギーの話しをしました。昨夜の症例のじんましんの原因を決めることができた理由は、患者さんが、赤い色素の食べ物を食べた後に、病気が起きやすいと言ったためであると書かれていました。
 
患者さんの症状の気付きというのは、病気の原因をさぐる時に、真に大事なものです。引き続き、今夜も、2011年33巻の皮膚病診療のアレルギー特集号からの話題提供です。
 
今は、健康食品なるものが多く出回っています。効能は、免疫を活性化させるなどとした、生体活性作用を謳っています。しかし、免疫活性物質とは、本来、免疫細胞が排除したいと判断した物質であるわけで、そうしたものが、本当に健康に良いとは思えないような気がします。
 
アガリスク、ブクリョウ(漢方薬)などのきのこなどは、カビの一種です。そうした物質が体に入った時、人間は、カビを排除しようと(危ないので)、生体反応を起こすのではないでしょうか?短期的には、体に刺激を与えても、長期的には、臓器に負担をかけるような気がします。
 
本日は、ローヤルゼリーによるアレルギーです。(皮膚病診療 2011;33:511)
 
この論文によると、日本では、今まで、学術雑誌に、ローヤルゼリーによるアナフィラキシー(全身型の重症アレルギー)の型を呈した9人が報告されています。多くの患者さんは、1時間以内に全身アレルギー反応が出ていますが、3時間後に出た人もいます。食物依存性運動誘発アナフィラキシーと呼ばれる型の患者さんもいました。
 
年齢は、20-30歳の若い人に多いです。女性7名、男性2名です。ローヤルゼリーを飲む人は、女性の方が多いのかどうかわかりませんが、一般論ですが、アレルギー反応は、異物の排除能の高い女性におきやいです。
 
効能が医学的に証明されているわけではありませんが、伝統ある健康食品は、それなりに生体になんらかの作用を持っているものがあります。ローヤルゼリーの成分で、人に反応を起こす成分は、メージャーRJ蛋白1、メージャーRJ蛋白2と呼ばれる物質です。しかし、その他の蛋白部分で反応する場合もあるようですが、現時点では、ローヤルゼリーが持つ人への生体活性物質について、不明な点が多いようです。
 
ミツバチの唾液腺の分泌物であるローヤルゼリーは蛋白、脂肪、糖、ビタミンなどの生体活性物質を多様に含みます。ハチにとっては、生命の維持に大事な物質であることは、間違いはありません。
 
一般的に、アレルギーの発症は、以前、何度か、その物質に接していて、感作されていることが必要です。たとえば、ローヤルゼリーの場合であれば、何度か、以前に飲んでいて、IgE抗体をつくっているなどの経過が必要です。
 
しかし、実際には構造的に似た物質に接してアレルギーが成立していれば、ローヤルゼリーは初めて食した場合でも、症状が起きてしまうことがあります。
 
この論文で検討されているローヤルゼリーアナフィラキシーを起こした方は、若い男性でしたが、祖母に、体にいいからとローヤルゼリーを勧められ、初めて接取した後に、強い症状に襲われています。
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