避妊用ピル(OC)を使用すると、網膜の病気が増えるとのデータを紹介します。

Br J Ophthalmol。 1998;82(5):538-42 PMID: 9722322
 
避妊用ピル(OC)を使用すると、目の病気が増えるとのデータを紹介します。
 
論文が発表されたのは、1999年です。日本では、あまり話題にならなかったようです。医師でもそうした知識を持っている人は少ないのではないでしょうか?
 
ちなみに、網膜は、眼球の奥の部分で、物がみえるために一番、重要な膜となっています。眼底出血などは、この網膜における出血です。外から見える部分は、結膜です。
 
英国の2か所の異なるコホート研究で、同じような確率で、網膜疾患が増えると報告されています。
 
今まで、このブログで紹介してきたのは、ロイアル一般臨床医研究(Royal College of General Practitioners' oral contraception study RCGP)でした。英国にはもうひとつ、女性の健康に関する有名なコホート研究があるようです。それは、オックスフォード大学家族計画協会(FPA)避妊研究です。
 
これらのコホート研究には、63,000人の女性が参加し、女性の数に観察年数をかけると、850,000以上人-年となります。これらの追跡研究は、1968年以降よりはじまりました。
 
分析された目の病気は、結膜炎、角膜炎、虹彩炎、涙腺の病気、斜視、白内障、緑内障、網膜剥離と網膜血管病変でした。 これらの病気が、ピル群、非ピル群で、発症に差が無いかどうかを計算しました。

ピル使用群では、網膜血管病変が増えました。網膜血管病変の相対危険度は、RCGPデータでは、2.0倍(95%の信頼区間(CI)、1.0-3.8)、と
オックスフォード-FPA 研究では、2.4倍(95%の信頼区間(CI)、0.4-9.2)でした。
 
網膜病変の種類別には、特に増えるものはなく、特別の診断カテゴリー(例えば、網膜脈管閉塞、網膜静脈血栓症、網膜出血)とは関連しませんでした。
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