今、当ブログは、小保方ESねつ造を華々しく騒いだ分生学会の当時の理事長についてコメントしている。
ここをもう少し、掘り下げてて、大隅氏はどのように考えているのかを探ってみた。
大隅さんのSTAP関連ブログ、特に、桂報告書が出る前と出た後をのぞいてみた。
2014年 12月 31日、2014年 12月 20日
STAP狂奏曲のエピローグ 2014年 12月 20日
これは、(12月19日)、STAP細胞検証実験が発表された時の、大隅氏の感想である。
理研が検証実験でキメラ実験にこだわったのは、若山研究室の非協力を追及する目的があったのではないか?との考え方を、当ブログは、すでに紹介してきた。
STAP細胞は、キメラ寄与能があるから画期的であったのだから、その有無を確かめるのが、本来の検証目的であるとするのが理研CDB上層部の主張であった。
つまり、理研はキメラ寄与の有無を検証するために、このキメラ実験を第一においたのである。
分生学会は、それに大いに反対したし、小保方氏の参加にも反対した。
しかし、そうしたトーンは、大隅氏の文章からは読み取れない。
専門家である大隅氏は以下のように書いていて、とにかく、桂報告書の裁定を肯定的に捉えるスタンスが目立つ。
現状理研肯定的、桂調査委員会忖度のスタイルを取っている。
小保方ESねつ造を前提としていた大隅氏なのに、やはりトーンダウンしてどっぷり体制派になっていると感じるのは、学とみ子だけではないだろう。
大隅氏の 「科学の世界では扱えない部分が多い」という記載が注目される。
それ以外は、桂報告書が小保方ESねつ造を肯定していないことに対して、大隅氏はあからさまな反論をしていない。
「ハインリッヒの法則」とか、「文科省ガイドライン」とか言い出して、大局的に制度を問題にしている。
制度を問題にするのはいいが、それなら現行制度の問題点について批判をすべきであろう。
制度が邪魔して、ESねつ造者をESねつ造と裁定できないと言いたいなら、そこをはっきり指摘すべきではないのか?
現行制度の問題点を書けばよいのに、そのようにも書けていない。
結局、人材を大切に育てていくことが大事であるとのお題目を書いて、ESねつ造行為の有無にふれていないのだ。
>
1600個以上の細胞塊を移植してもキメラ胚ができなかったと知っても、特別な感覚は無い。自分の中で、STAP細胞は存在しないと納得したのは、もうずいぶんと前のことのような気がする。公表されている資料を見る限り、厳密なやり方で丁寧な実験が組まれ、きちんとその結果の記録が取られており、科学的な検証としては問題無いものと思う。監視体制の元で本人に実験を行わせたことも、今回のケースではやむを得なかっただろう。
>発端となったNature誌2本の論文は7月4日の時点ですでに取下げられているが、では、どのような実験を元に(あるいは元にせずに)データが集められたのかについては、また追って年度内に各種細胞の遺伝子解析等についての発表があると聞く。それはそれで粛々とやって頂くしか無いが、今後のことは科学の世界で扱えない部分が多いのではないかと思う。
引き続き、大隅氏は、
以下を書いている。
2014年 12月 31日 タイトル
2014年の振り返り……(やっぱり研究不正問題で終わり)以下の文節の最後は、「たいへん残念に思いました。」と書かれていたが、何が残念に思うかは具体的に書かれていないところが注目できる。
また、「捏造、改ざん、盗用」が適用できる2点あったと書かれていると言っているが、それは小保方氏がES細胞を使って若山氏に渡したというエビデンスではない。
本物捏造行為があったかどうかには、大隅氏はふれていない。
マスコミも分生もここを騒いだはずなのに、それはスルーだ。
大隅氏の書きぶりのここも注目できる
>
・・・・後から記者会見の動画を拝見しましたが、生命科学者の立場からのクリアな説明であったと思います。このこと自体は、当初から予測されていたことではありますが、細かい遺伝子解析や聞き取り調査に基づいて専門家が4ヶ月で15回の会議を開いてお墨付きとなりました。ただし、報告書を読むと、何度も「オリジナルデータの提出を求めたが、提出されなかった」という記載があり、その結果、分析結果との「不一致の認定を行うことはできず、<研究不正>とは認められない」という結論が書かれている箇所があり、生命科学研究に携わる身としてたいへん残念に思いました。
ここで言う<研究不正>とは、文科省ガイドラインに沿った「捏造、改ざん、盗用」のことです。これに抵触したと認定された点が2つあったと報告書には書かれています。しかしながら、本来、研究の記録をきちんと残しておくべきなのは、生命科学研究では基本的な「お作法」「常識」といえることです(註:時代や研究分野によって、具体的にどのように記録するのかについては異なるかもしれません)。それが守られていないことについては、狭義の<不正>とは別の次元のことになります。報告書の「まとめ」においては、そのあたり、詳しく書かれています。大隅氏は、2014年 04月 18日には、以下のように書いている。
この文章を読むと、「若山教授に渡したマウスと異なる系統のマウスに由来する細胞塊をSTAP細胞と称して渡したことが判明した」と書かれているが、この時点では、詳細は明らかでないのだが、とにかく、大隅氏は、ES細胞をわたしたことを意味していたと思う。
ES細胞を特殊な培養法を用いてコロニー状とし、STAP細胞として渡していたと騒がれていた時期の話である。
その記事はもう消されているのかもしれないが、分生学会は、小保方氏がES細胞を若山氏に渡した行為を前提に事件を考えていたと思う。
2014年 04月 18日タイトル
STAP細胞関連ブログコメントなどより転載>
小保方氏が、若山教授に渡したマウスと異なる系統のマウスに由来する細胞塊をSTAP細胞と称して渡したことが判明した今でも、STAP細胞の存在を信じる声があることには驚きます。さらに若山教授に対して不信感を抱く声を聞くと本当に呆れてしまいます。
ESねつ造行為なるものの信憑性は、4月から12月にかけて、専門家たちの間ではかなりトーンダウンしていることに気付くことが大事なのだと思う。
つまり、専門家たちは、事件勃発時には、小保方ESねつ造行為が間違いなくあったはずだと思ってしまっていたが、その後の事件の経緯を知る事により、その主張を変えたと思われるのである。
専門家は専門家なりに、STAP事件を評価できる人たちである。
専門家は、以下の事実を目のあたりにした。
STAP実験は、エア実験どころでなく、膨大な実験の実態があったことがわかったこと、
理研が小保方を科学者として最後まで敬意をもって扱っていたこと、
ESねつ造行為に関係する出来事について、証人、証言が全くでてこないこと、
桂報告書が各STAP実験には、若山研究室の協力があり、各実験の責任の詳細をブラックボックスにいれたこと、実験の責任者を明らかにしなかったことで、酸浴以外の実験において、小保方氏の各実験への関与をあいまいにしたこと、結果、小保方氏に責任を追及することが、桂調査委員会にはできなかったこと
小保方ES捏造の追及が可能と思われる疑義ですら、桂調査委員会は掘り下げず、実情を明らかにしなかったこと
「何度もオリジナルデータの提出を求めたが、提出されなかった」と、桂報告書に書かれていても、その実験を小保方氏がやったという証拠を示せないのである。
小保方氏がデタラメな実験をやった証拠をつかもうと思えば、つかめる立場にいた調査委員たちは、証拠をつかもうとしていないのである。
その結果、専門家たちは、ESねつ造ありきの主張を封印してしまったようにも見える。
ここは注目すべきこととしても良いのではないだろうか。
文科省の研究不正ガイドラインなど、現場を知らない官僚の作った規則など、実質的な効果は無い。制度があれば、小保方ES捏造を裁定できたかのように言う人たちがいるが、ES捏造があったとしたいだけの人たちである。大隈氏は、そう言いたいかのように見せかけたいのかもしれない。
大隈氏は、ES培養方法についてあれこれ言ってた人だけど、そうした話も封印している。大隈氏は、ES混入と、ES捏造が結び付かないことを知っているはずだ。そうした人は、ES捏造から離れて、他の不正問題に移る。
ES混入とES捏造の両疑惑は、全く独立した異質の関係にあることを、学術者は、一般人に説明しない。小保方氏が不正した話と、STAPにES混入した話を分けようとしない。ES混入イコール小保方ES捏造のままにしたいようだ。社会に行き渡った誤解を解く作業をしない。
ため息ブログのように、小保方ES捏造の誤解のままにしておきたい学術者は、いまだに頑張っているが、高いポストについてる学術者は、この問題に無言である。
学術者は、小保方氏がSTAP実験中に、ESをSTAPと称して他者に渡した事実があるなら、桂調査委員会がそのエビデンスを示す事は難しくない事を知っている。
本物の学術者は、各実験にどの位の時間を要するのか?どの位の経験があるとできる実験なのかの難易度も知っている。学術者は、誰がどの実験を得意とするのかも知っている。
桂調査委員会がいくら、オリジナルデータを求めたと書いても、どの実験なのかを書いていない。その実験の責任者を特定していない。小保方氏の実験パートのいかなるデータを求めたかに言及してない。全部、小保方氏の責任に押し付けたいから、他の人の責任追及を避けているのだ。
しかし、本物の学術者は、桂調査委員会が各実験を追及せず、STAP実験経緯をブラックボックスに入れた理由も理解する。各実験を追及すると、桂調査委員会が、ES捏造行為の印象操作ができなくなる事を、学術者は知っている。
STAP実験の現場作業を想像すると、小保方氏の立場でES混入し続けることの困難さを、学術者は容易に理解する。そして、理研は小保方ES捏造の印象操作で疑惑を終わらせたい状況を、学術者は理解する。学術者も一緒に理研をサポートするとの構図である。学術界のヒエラルキーであるが、一般社会からの批判は免れないと思う。
一般人だって、個人のES捏造なんて可能でないことは容易に理解できるのだ。
ため息ブログのように文章読解力がない人たちは、表面的な文章に騙されてしまい「書いてない!」事に気付けません。素人なら仕方ないけど、こうした学術者もいるから残念です。文章の書き手が、何を隠したいのかを考えないで、文章を読んでいく事を、大人になってからも続ける人がいるのは興味深いです。こうしたレベルだと、簡単に他人から騙されてしまいます。
Zscan4さんのコメントのように、STAP幹細胞はなく、STAP細胞はあるということで良いのでしょう。
幹細胞関連は、ESで説明できるけど、STAP細胞は説明できないというところでしょう。ES用培地でないES、TS用培地でないTS、ESでないSTAPの遺伝子発現は予想できません。
STAP事件を理解するのは、基礎力、科学力、言語読解力に加え、情報発信が、どの組織の人か?を知り、その人のバイアスや立ち位置を探る力が必要ですね。
学術界の秀才たちは、自分たちの価値観で事を運ぼうとします。
理研の情報発信者は、何を曖昧にしようとしてるか、何を話題から外そうとしているかを探らないといけないです。知識があると、どこまでもごまかせるのです。
幸い、本物の学術者は、ため息さんとは違って嘘はつきません。しかし、印象操作はするのです。しかし、この印象操作の文章部分は、実は、情報発信者が、隠そうとしている事が良く出るのです。
役所の文章は、複雑になっても、同一文章内に納めるスタイルに注目ください。その理由は、誤解を避けるためです、一つの文章にまとめる事で、同じ問題を扱っていることを、読者にわからせます。
一方、ごまかす文章は、別の文章立てにします。別の事を書いて、二文を並べます。読者に同じことを論じているかのように誤解させる事ができるのです。
科学の文章は、何について説明しているのかをしっかり特定しますが、桂報告書は、それをしてません。疑惑は、小保方氏に押し付け、他の研究者に被害が及ばないようにしています。「解析」なる語句を使うのは、実験責任をはっきりさせないためです。「解析」なる語句は、実際に、小保方氏がどこに関与したのかをわからなくしているのです。
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