経口負荷テスト(OFC)は、食物アレルギーの診断のために行われるものです。
実際にその食品を食べさせてみて、症状が起きるかを確認するための検査です。その手順はすでに標準化されています。日本では、病院で行われる経口負荷テスト(OFC)に、医療保険が適応されます。
アレルギーの食品を除去すること(食物除去療法)は、実際に、その食品を食べて、症状が起きるかを確認した後に行うべしとされています。
昭和大学の今井先生たちは、日本アレルギー学会と小児アレルギー学会の会員である専門医を対象に、日本の経口負荷テスト(OFC)の現状について、アンケート調査をしました。
”アレルギー”という医学雑誌に、その内容が論文になっています。 2013;62(6):681-8。
1353人の医師から回答がえられました。49.9%の医師が直接、患者診療にあたる臨床家の医師でした。43.9% の医師は、100ベッド以上で病院の勤務医でした。小児科専門の医師は65%で、18.8%は内科医でした。
負荷テストは、全体の6割の施設では、まだ、実施されていませんでした。
経口負荷テスト(OFC)が行われている 541か所の医療機関において、どの位の回数で負荷テストが行われているかを調べたところ、その回答は以下のようでした。
経口負荷テスト(OFC)の回数は、1年間で、1~10回47.5%、11~30回22%、31-50回11.3%、51-100回8.7%、100回以上の負荷テストがなされているのは10.5%となっていました。
9歳以下の食物アレルギーある子どもたちのうち、負荷テストが行われている比率を調べてみると、病気を持つ子どものうちの6.4%程度と思われました。
日本での経口負荷テスト(OFC)は、アレルギーの専門医師により広く行われいましたが、しかし、まだ、全体の子どもたちの一部でしかない状態でした。PMID: 23969880
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