小保方氏がだらしないから、笹井氏が追及されたのではなく、本当は、笹井氏をつぶしたいから、小保方氏を問題視した。

163頁 所長室に入る前に、青ざめた表情の笹井先生とすれちがった。

172頁 笹井先生の記者会見が開かれた。私は病室のテレビで見ていたが、私のだらしなさのせいでここまでのご迷惑をおかけしてしまったことへの申し訳なさで涙が止まらなかった。

173頁 笹井先生から、センターのためにつくしてきたのに辛い、僕を引きずり落とすことしか考えていないようだ」という内容の連絡を受けた。

181頁 改革委員会に提出する自己点検委員会の書類の中で、・・・・責任の多くを笹井先生に押し付けている内容であった。

小保方氏の、「あの日」にはこのように書かれていて、STAP騒動は、笹井つぶしを策略する手段だったのではないか?と、読者が想像したくなるようになっています。
そして、それを読者にも気づいてもらおうと努力している様子です。

恐らく、小保方氏は、この程度までしか、書けなかったのだと思います。
大学教授から着任した笹井氏は、神戸CDBのアンチ笹井グループ、および、理研本部の既得権を持つ職員たちから、強い反発を受けていたのではないかと推察できます。

この組織間抗争が、STAPねつ造が画策された直接的な原因になったと想像できるとは、小保方氏は、書けなかったと思います。

172頁のように、・・・・私のだらしなさのせいでここまでのご迷惑をおかけしてしまった・・・の下りでは、やや、告発調がトーンダウンしていています。

小保方氏がだらしないから、笹井氏が追及されたのではなく、本当は、笹井氏をつぶしたいから、小保方氏を問題視したのだと、小保方氏も気づいていたと思います。

告白本には、笹井氏の言葉として、・・・僕を引きずり落とすことしか考えていないようだ・・・と、はっきり書かれています。
これがメイルなのか、電話なのか、人づてなのかはわからず、ただ、“連絡をうけた”とのあいまいな表現になっているのが、逆に、気になります。
この文章は、小保方氏が、笹井氏つぶしが本丸だとすでに気づいていたのではないかを想像させます。

彼女は、まだ駆け出しの新人研究者であるし、失うものはまだ多くはないと思ったかもしれません。もともと、性格的にも利他主義の人だったようです。彼女自身のミスに付け込まれて、笹井つぶしの権力抗争に利用されてしまったと気づいたら、とてもつらいことだと思います。

一般的に、女性の権力志向は、男性よりずーと低いと思います。
小保方氏は、反撃すべき時にも反撃できず、泣き崩れるすべしかないようです。

ご自身のミスが、笹井氏の命も奪ったと考えて、立ち直ることができないのではないと想像します。小保方氏は、混入犯、学位のはく奪などにより、自身が丸裸になった事より、尊敬する笹井氏つぶしに利用されてしまったことが悲しく、ここが彼女にとっての最大のメンタルトラブルをひきずる理由かもしれません。

だからこそ、小保方氏は、再現実験にすべてをかけたと思います。そして蛍光を確認して、ここまで来た!と思っても、調査委員会は、STAP細胞の一部を確認しましたとの解説をしませんでした。

再現実験の最終発表の当時、小保方氏の文章、「実験の場には、予想を超える大きな制約があり・・・」が読み上げられました。

この時の彼女には、再現実験失敗と発表されることは通告されていたのでしょうか?

この時、彼女がすべきことは、一部成功の事実を公に主張することでした。そうなると、委員会は、読み上げないかもしれませんが、その後の調査委員会の行動に対し、それなりのプレッシャーにはなるはずです。読み上げなかったことを、追及することもできます。

「光る細胞は再現できました。私のパートは、一部ですが成功したと言えます。」と、小保方氏は文章にしてほしかったと思います。
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コメント

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学とみ子
> hidetarouさん
情報をありがとうございました。私が、電車の中で読んだときは、アクセスできたのですが、今はだめなようです。いづれにしろ、良かったですね。今の時間は、もう、ヤフーニュースも載っていますね。

No title

hidetarou
https://stap-hope-page.com/
小保方さんのホームページです。
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