匿名ではあってもこのデータ不正鑑識機構は、今後も重要なデータ等の捏造抑止力として機能するだろう(西川氏)。

このところ、このブログでは、元神戸理研CDBの副所長であった西川氏が、ヤフーニュースに書かれた小保方論を紹介している。

西川氏は、このヤフーニュースにシリーズで記事をかいているのだが、他の記事もあるものの、多くの記事は、STAP騒動についてと、それと対応させた過去に起きた別のねつ造事件を扱っている。

この記事は、西川氏によるSTAP論評としても興味深いが、理研内の権力関係、人間関係などが紹介されていて、私のとっては、そこが貴重だ。

西川氏から見た価値観で理研が語られている。
しかし、書かれた内容は、時に複雑である。西川氏は、本音と建て前が混在しているだろうと読み取れる点がある。

もちろん、西川氏のように社会的立場のある人では、率直すぎる物言いはできない。
STAP騒動では、西川氏の辞任も早かったが、西川氏にしたら、理研はもうたくさん!という感じだったと思う。驚きあきれることが多かったのだと思う。やめた後のようだが、特に、鍋島、岸委員会の裁定には、あきれたと言っている。

この理研が立ち上げた鍋島、岸委員会については、西川氏は露骨に批判しているので、これは本音なのだろう。

西川氏には、はっきりとものを言う人であるが、それでも、本当にそう言いたかったのか?と疑わざるをえない部分を紹介したい。

つまり、(本当はもっとけなしたくても)そこそこほめておかないとまずいと判断しているのではないか?と疑われる点と、その逆に(本当はもっと擁護したいけど)けなしておかないとまずいと判断しているのではないか?の点である。

まず、後者の点については、西川氏は小保方氏をもっと擁護したいと思っているかもしれないと考える。

小保方氏の知識や英文能力をこてんぱんにけなしているものの、西川氏自らも若い時は同じようだったと言っている。
そして、小保方氏とマスコミはもっと近づいても良いと言っている。西川氏はマスコミとうまく付き合ってきた人のようで、マスコミを指導するのも研究者の役割であるとしているようだ。
マスコミは独自で正確な調査をもっとすべきで、レベルの高い小保方批判ができていないと言っている。

西川氏は、小保方氏に対しては、その未熟性をけなしているが、まだ若いからしかたないといってくれているのだ。そして、小保方氏が真実を西川氏に、話してくれることを期待しているかのようだ。

以下が西川氏の記載一部である。(紫部分)西川氏は、小保方氏のデータ処理を厳しく批判しているが、STAPがあるかどうかは大事でないと言っている。
それは本音だろうか?と疑問に思う。

しかし、西川氏は、(紫部分が引用)
存在の前提となる研究データの不正行為が明確である以上、STAP細胞が存在するかどうかを議論するのは意味がなくなる。
と言っているのである。

そして、以下(紫部分)に、このようなことを言って、小保方氏に心を開くようにアドバイスをしている。

引用
この状況を打開するために思いつくのは、もう一度、小保方さんと冷静に話をすることだろうが、この難業に挑戦する記者はいるだろうか?・・・・また冷静になれる環境を保障したとしても、本当の話を聞くためには、聞く側の緻密な準備と、相手を理解する能力そして相互の信頼関係が必要だ

しかし、西川氏は、笹井氏に対しては厳しく、笹井氏のミスリードをかなり厳しく批判している。こうしたヤフーニュースの記述(紫部分)で、西川氏は、アンチ笹井派であったことがわかる。

アンチSTAPの上級研究者(GD)たちが、西川氏に相談に行っているのである。笹井氏が権力を握り、予算の独り占めを図ったかのような書きぶりである。理研内の権力抗争に、STAPが巻き込まれた事実をなによりも物語っている。


引用
また事件発生時のCDB組織運営についても、もっと赤裸々な分析が行われても良かったのではと思う。・・・騒ぎの前から、笹井さんが、例えば予算から将来計画まで、CDBの運営の全てをとりしきり、グループディレクター(GD)会議での議論がなかったと聞いている。

そして、西川氏は、理研に辟易して辞任したと思うので、理研体制を手厳しく批判したいのではないかと思う。しかし、建て前を述べるにとどまり、素直に文章に出してないような気がする。

例えば、理研というのは、研究者同士、足の引っ張り合いをするところであることが、西川氏の記述でもわかる。

面識のない研究者同士でも、些細なことでお互いに難癖をつける習慣が存在しているようだ。研究よりそうしたことに熱心なグループもあるようだ。それが自己点検グループである。

自己点検と言えば聞こえは良いが、実際は難癖をつける集団ではないのか?
こうした人たちからにらまれたら、実験協力がされなくなったり、論文が出せなくなるような事態になるのではないか?

理不尽な自己点検の仕組みがまかり通っているのではないか?
当然そこには、派閥や学閥も関係し、派閥に属さない人たちは徹底的につぶされるのかもしれない。女性などは、こっぱみじんかも・・・。

小保方氏は、「あの日」に、勤務時間でもネットにはりついて、他人の論文チェックや、他人のデータチェックをしている研究者たちがいることを書いている。そして、リークされたそのデータは、どんどん、別の人へとリークされていくのである。

しかし、この点については、西川氏は、驚くべきことに次のように好意的に書いている(紫部分)。

引用
小保方氏事件で脚光を浴びた、データ不正を鑑識する匿名集団の威力には感嘆する。研究不正の手口を熟知しており、小保方氏論文だけでなく、その後多くの論文がこの社会的センサーに引っかかった。・・・ともあれ、小保方氏論文の不正を見抜いたということで、匿名ではあってもこのデータ不正鑑識機構は、今後も重要なデータ等の捏造抑止力として機能するだろう。

西川氏が、この自己点検システムをほめるのは、本音なのだろうか?
私には、批判的な気持ちをあえて、本音と逆に書いたと考えたい。これは、いわゆる、ほめ殺し作戦である。

性善説が基本の科学論文であり、論文が権力抗争の材料に使われるなら、そうした研究所では成果はでないであろう。実は、西川氏は、他の部分では、そう書いているのである。


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