トランプ氏と阿部首相の会談の場所は、なんとトランプタワーの自宅であった。
金ぴかに輝く室内で、政治的ポストとは無関係なはずの娘やその婿まで同席した。
このシュツエーションには、びっくりした人は多かったと思う。
トランプ氏と握手する安倍総理の表情は、最初に会談してもらってうれしい!といった感じだ。
しかし、これは、日本の名誉なのだろうか?どう考えるのは、個人の勝手だが、名誉と考える人は、今後の危険をもっと予知した方が良いと思う。
当然、野党は反発し、与党は幸先の良いスタートとほめたたえた。しかし、与党の人の中には、心配だなーと思った人は少なくないはずだ。経済同友会は、ほめたたえた。
素直ではないと言われようとも、こうした親分、子分のような付き合い方は、従来の日本的外交ではないのだ。
現時点で言えるのは、この会談を見て、日本の名誉などと考える日本人は多くない。
日本人は皮肉家でもあるし、破たんを予期して心配をしている。
教育レベルの格差の少ない日本は、皆が皮肉屋であるのだ。
安倍首相は、こうした皮肉的な日本人が多いことをもっと知るべきだ。
トランプ氏は、富の力で、大衆ではなく、「トランプ・ファミリー」のために、何かをやろうとしているのか?と、世界中は危惧しているのだ。
韓国でこれだけ、お友達によるクローニズム的政治Cronyismが批判されているのにもかかわらず、そうしたことが最もうるさいアメリカで、家族による政治介入がおこなれようとしている。
この問題ある行動をしているトランプ氏に対して、日本がすり寄っている様はいただけないと思う日本人は多いと思う。
ニューヨーク・タイムズ紙など米メディアが、個人的な事業に政治を利用しているとして一斉に「トランプ・ファミリー」を批判したのは当然だ。
「トランプ・ファミリー」は、宝飾品や家具、ホテルなど手広く事業を手がけるビジネスマンだ。このままでは、不買運動は起きてきそうだ。
トランプ氏が、身内びいきを徹底的に排除しない場合は、「トランプ・ファミリー」への批判は、今後ももっと厳しくなるだろう。
ビジネスでどんなに儲けても、他人は文句は言えない。しかし、政治的権力に対しては、人は怒り文句も言う。
政治家は、無関係と思われる人から、「俺の生活をだめにした!許せない!」と攻撃される立場にあるのだ。
トランプ氏は、こうした人たちとわたりあう道を選んだ。どの位の覚悟をしているのだろうか?
真偽は不明だが、イバンカさんが、日本の駐日大使などという噂もあるが、手放しで喜ばない人は多いと思う。
「するいんじゃないの?」という批判だ。
駐日大使に任命される人は、学者や政治家から口頭による資格試験のような審査をパスしなければならないしくみがある。いくつかの要職ポストは、資格試験にパスする必要があると思う。
議会などの公開の場で、議員や学者などが、資格調査をするアメリカのしくみだ。
政党政治には必須の手段らしい。
つまり、大統領といえ、勝手に要職の任命などできないはずだし、共和党の協力は、要職人事では必須だ。
イバンカさんがすべてパスしても、舛添知事をあれだけヒステリックに追い出した日本の大衆は、イバンカさんの駐日大使には冷ややかだろう。
しかし、今、もっと大事なのは、その前の主要人事の任命はどうなるのか?
共和党政権として固まるのか?トランプ陣営なるものはできるのか?今は予想がたたない。
来年の1月の政権の移行ができるのか?デモと怒号の大統領就任式になるのか?
就任する前に、トランプ氏が仕事を放り出す可能性はないのか?トランプ氏は給料をもらわないと言っているが、そんな話を聞くと、トランプ氏が大統領職がいやにやった時点で、案外やめてしまうのではないか?も心配だ。
共和党がしっかりサポートしてくれる体制ができるかがカギだと思うが、そのためにも、絶対クローニズム的政治は排除だ。
トランプ氏自らで、家族支配を排除できなければ、やはり素人の政治家として潰されてしまうだろう。
マスコミも、少しトランプ氏を泳がしておいて、彼に問題行動をさせてから、ドカンと、トランプ潰しを本気でやりだすのではないだろうか?
新任大統領には、マスコミがミスに目をつむってくれる就任直後のカネムーン期間などがある。しかし、こうした期間も無いかもしれない。
今後、そうした資質を欠いたトランプ大統領に、まっさきに会いに行ってしまった首脳として、安倍総理の名が残ることになる。
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