向神経薬 N0.3

薬の副作用
神経細胞は、網目を組んで頭を働かせていることを、前頁で説明しました。不安の元であるドーパミン神経を遮断してしまうと、抗精神病薬の効果はでますが、同時に、宿命的に避けられない副作用も出ることになります。抗精神病薬がドーパミン神経を遮断するとどうなるのでしょうか?、
黒質線条体路のドーパミン作動神経の働きを抑えるので、手や足が震える、体が固いなどのパーキンソン症候群がでます。
いても立ってもいられない感覚となり、ソワソワして落ち着きがなくなるアカシジア(静座不能)は、数時間から数日のうち、比較的に早期に起きてきます。治療が継続が必要な時は、抗パーキンソン薬を併用します。
ドーパミン神経は、催乳ホルモン(プロラクチン)の分泌を抑制しています。そのため、ドーパミン神経が遮断されるとお乳が漏れてくることがあります。プロラクチンは、無月経を起こします。
男性でも、乳房への影響が出る人がいる。症状には、個人差が大きいです。
抗精神病薬の継続により、遅発性ジスキネジアが起こってきます。
自分の意志とは関係なく、自然と、口のまわりがもぐもぐと動いてしまうとか、舌を前に突き出てしまうとか、体が上下や前後に小刻みに揺れてしまいます。本人にとっても、つらい副作用です。
現在のところ、このジスキネジアへの抑える薬はありませんので、元の治療薬の変更を考えます。
 
フェノチアジン系
1952年にはじめて用いられた最初の抗精神病薬であるクロルプロマジンを含む群である。一般名クロルプロマジン(商品名 ウインタミン,コントミン)は、ドーパミンD2受容体遮断作用を持つ古典的な抗精神病薬の基本薬である。1950年に抗ヒスタミン薬として合成され、1954年以降、精神病の治療薬として広く使われるようになった。一般名クロルプロマジン(商品名:コントミン、ウインタミン)、一般名レボメプロマジン(商品名:ヒルナミン、レボトミン)などが、低力価フェノチアジン系群に分類されている。鎮静作用、催眠作用は強いため、興奮、不穏、不眠の強い患者さんに使われる。抗コリン作用(アセチルコリン作用を抑える)で、吐き気止めとしての作用も強いものが多い。胃腸障害、口が渇くなどの副作用がでやすい。統合失調症,躁病,神経症における不安・緊張・抑うつ,悪心・嘔吐,吃逆,麻酔前投薬,催眠・鎮静・鎮痛剤などに使われる。

フェノチアジン系の代表的な薬物は、低力価群のクロルプロマジン、レボメプロマジン(商品名:ヒルナミン、レボトミン)、チオリダジン(商品名:メレリル)、プロペリシアジン(商品名:アパミン、ニューレプチル)、の群と、高力価群のフルフェナジン(商品名:フルメジン)、ペルフェナジン(商品名:ピーゼットシー、トリラホン、トリオミン)などがあげられる。
 
ピペリジン側鎖群 (フェノチアジン系)
プロペリシアジン(商品名:アパミン、ニューレプチル)などが含まれる。低力価抗精神病薬のなかでは力価は強い。錐体外路障害が弱く、抗コリン作用、起立性低血圧が多いのは、他の低力価抗精神病薬と同様である。悪心に対しては効果が弱い。
 
ピペラジン側鎖群 (フェノチアジン系)
フルフェナジン(商品名:フルメジン、デポ剤としてフルデカシン)、ペルフェナジン(商品名:ピーゼットシーなどが含まれる)。鎮吐作用が 強いものが多く、鎮吐薬としてよく用いられる。他のフェノチアジン系に比べるとかなり高力価であり、高力価抗精神病薬としての特性をもつ。
 
レボメプロマジン(レボトミン、ヒルナミン錠)は、抗ドパミン作用、脳内のセロトニンやノルアドレナリン系の神経をおさえる作用、吐き気や嘔吐を止める効果がある。 強い鎮静効果と催眠効果を持ち、躁病、うつ病、統合失調症、神経症、不眠などの神経症の治療薬として広く利用されている。レボメプロマジンは他種よりも鎮静作用が極めて強いため、救急外来や精神科救急においては、著しい興奮を抑制する際の緊急処置薬としての使われる。また、睡眠薬の効果を強めるために使用される。
 
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