小保方氏の実験ではなかったからではないか?と考えるのは推測そのものです。この憶測は問題あろうと思いますが、議論しなければいけないポイントではないか?と思います。

問題になっている部分を貼り付けます。桂報告書青字

16頁
2012年8月に第1回目としてTS細胞とFI幹細胞のRNA-seq用サンプル(TS1とFI-SC1) が小保方氏より CDB の GRAS に提供され、シークエンシングが実施された。残された RNA-seq データの解析により、第 1 回目のサンプルは、TS1 と FI-SC1 ともに 129xB6 へテ ロ系統マウス由来のものであり、TS 細胞は CAG-GFP が、FI 幹細胞は Acr-GFP/CAG-GFP が 挿入された細胞から取得されていることも強く示唆された。  第 1 回目の GRAS による RNA-seq データ解析結果が想定していたものと異なっていると の理由により、小保方氏らは、再度サンプルを2013年1月および6月にGRASに提供し (TS 細胞 1 種類(TS2)および FI 幹細胞 2 種類(FI-SC2、FI-SC3))、データの再シークエンスを 実施した。再シークエンスを実施した FI 幹細胞 RNA-seq は、1 種類が Acr-GFP/CAG-GFP挿入を持つ 129xB6 へテロ系統由来であり(FI-SC2)、もう 1 種類が論文に採用された Oct4-GFP 挿入を持つ B6 ホモ系統由来データに 10%程度の別細胞(CD1 の可能性が高い)由 来データが混じったもの(FI-SC3)となっている。これら2種類のTS細胞RNA-seqデータ、 3 種類の FI 幹細胞 RNA-seq データは、どのデータを採用するかにより、Letter Fig.2i に示された樹形(発現プロファイルの類似度に基づいた系統樹)が変わることが確認さ れた。
報告書24~25頁
 「11)Letter Fig.2b-e、Fig.3、Extended Data Fig.5、 Fig.6について
Oct4-GFP の FI幹細胞が保存されておらず、作製されたとされるこの幹細胞の実在が確認できない点(Oct4-GFPの挿入を持つFI幹細胞がLetter Fig.2b-e、Fig.3、ExtendedData Fig.5、Fig.6で使用されているが、小保方研とCDB若山研のストックのFI幹細胞を調査した限りでは、Acr-GFP/CAG-GFP遺伝子を持つものしかなく、Oct4-GFPを有するFI幹細胞が見当たらない。系統として樹立されなかったのではないか)」

hide様のご質問から、ここは大事な点であると再確認しました。
上記の小保方氏によるサンプル持ち込みは、なぜ行われたのか?です。
体内時計様は、憶測になるから、答えられないとおしゃいました。

しかし、この事件を追っている人にとっては、大事です。

レター論文実験中には、STAP細胞、FI細胞の遺伝子発現のデータがすでに得られているのです。
なぜ、その遺伝子発現のデータをそのまま公開データベースにアップしないのか?という問題です。

実験が終わってから、以前の実験と同じ細胞の遺伝子発現をなぜ調べ直すのか?です。そして、そのサンプルをわざわざ、小保方氏にGRASに持ち込ませるのか?

この時は、小保方氏が単独で実験したとされ、そのサンプルに、ES、TSが混入していたのです。
この問題を追っている人であれば、この持ち込みが持つ意味について、いくつかの憶測を考えることができると思います。

このブログでは、憶測がいけないとさんざん非難されています。
まさに、これは、問題視されている憶測ですが、とても大事なポイントと思います。

私は、いつも、2論文は、”STAP(幹)細胞はES細胞とは違うのだ”という実験結果に満ち溢れていると言っています。そして、これこそ、小保方氏を守るものであると言っています。
この持ち込み事件も、小保方氏を守るものと思います。

2論文では、STAP細胞から、STAP幹細胞が作られ、遺伝子発現の様子が図表化されています。
その様子を、レター論文Fig4として、このブログにも図表を何回かアップしています。
レター論文Fig4のaは、STAP細胞から作られたFI細胞が、LIF培地で、ES様細胞へと変化するとの図です。Fig4のbは、遺伝子発現の図です。

レター論文Fig3には、STAP細胞から作られたFI細胞が、LIF培地でES様細胞となり、その時点でそれまで発現していたES,TSの両方の遺伝子発現が消えてES細胞となるとの実験です。
つまり、TS細胞遺伝子発現が無くなる経過が示されています。

Fig3は次のFig4へとつながり、STAP細胞が性質の違う細胞へと変化していく様子が理解しやすいようにとのストリー展開が図になっています。

レター論文Extended Data Figは、ES,TS,STAP細胞、STAP幹細胞、FI細胞を並べて遺伝子発現の図表があります。トランスクリプトーム解析の図表は、Extended Data Fig.3、 Fig.4です。

補足;トランスクリプトーム解析とは、遺伝子(DNA配列)がどのように機能しているかをRNA配列で調べる方法ですが、Extended Data3,4には、ES,TS,STAP細胞、STAP幹細胞、FI細胞と並べて遺伝子発現を調べて、それぞれの細胞の動態が違うと書かれています。CD45+細胞とSTAPは異なるが、ESとSTAPは似ているとかあり、使われたSTAPは、OCTの入った細胞とあります。

何が言いたいのかというと、このデータはどうなったのか?どこに行ってしまったのか?誰が持っているのか?です。GRASにサンプルを持ち込んだのは誰なのか?です。
アクロシン入りのFI細胞は、この動きをしたであろうと思われます。
桂報告書は、ここを公開していません。
ただ、小保方氏の空実験であるかもしれない・・・・のような書きぶりなのです。
FI細胞はあったかも・・・とは言ってくれているようなニュアンスがあります。
そこはうれしいです。

この時に、それぞれの細胞の遺伝子発現が調べられているのに、再度、リバイス実験の際、小保方氏は、FI細胞のサンプル調整を要求されているのです。
その時、GRASに持ち込んだサンプルが、アクロシン入り、TS入りだったのです。
その事実は、ずーと後の正式解析まで公開さていないはずが、実際には情報は漏れていたとの憶測です。

遺伝子解析を著者に要求したのは、ネイチャー編集部だとしたら、小保方氏は、実験中のデータを入手できる立場になかったのではないか?と憶測できます。

なぜ、サンプル再調整の必要があったのか?実験中に得られたデータが本来正当なものであるはずだから、小保方氏らは、それを公開データベースにアップできなかったのか?との疑問が出てくるわけです。

実験中のデータを、小保方氏は入手できなかった、その理由は、小保方氏の実験ではなかったからではないか?と考えるのは推測そのものです。この憶測は問題あろうと思いますが、議論しなければいけないポイントではないか?と思います。


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コメント

No title

nte*****
学さん
>私が質問したいのは、FI細胞実験中に得られたデータの方です。この実験を実際に手を動かしたのは誰か?

FI幹細胞を主に作成したのは若山さん、小保方さんも作製はしたことがある。その後笹井研に移り、GRAS提出のための実験をしサンプル調整をしたのはすべて小保方さんと調査報告書の15ページの下の方に書いてあります。そのサンプルをGRASの持ち込んだのもすべて小保方さんです。
しかし彼女からは説明のみで、実験ノートなど確認できるものは提出されなかったのでどういった実験をしていたか(あるいはしていなかったか)はわかりません。

ここに出てくるのは小保方さんの名前だけであり彼女からの証言を聞き取ってまとめているので、他のスタッフは実験に参加していないと考えられます。

調査委員会は、小保方さん以外の若山さんや若山研メンバーなど関係者の実験ノートなども集め調べています。
実験ノートなどによって実験の詳細を確認できなかったのは小保方さんだけと思われ、他の関係者の実験は確認できているから不正や不備を指摘されなかったのではないでしょうか。

No title

アホかいな
学さん、笹井氏がハーバードとの調整役といのは認識が誤っています。ハーバードとの調整、Nature査読者とのやり取りは、両方の論文の筆頭著者でありかつ責任著者である小保方氏の責任です。ホントに博士論文を書いたことがあるのですか?

No title

体内時計
hideさん
>私が質問したいのは、FI細胞実験中に得られたデータの方です。この実験を実際に手を動かしたのは誰か?なのです。
....若山研から小保方研に移動したレター論文共著者寺下愉加理さんだと和モガ氏は推理しています。

和モガ氏の推理を根拠に安易に個人名を出すのは感心しません。学さんにも迷惑がかかると思われませんか?
報告書には、FI幹細胞の作成をしたのは若山氏のみ、1回だけ小保方氏が FI 幹細胞を作製したことがあったが解析には使わず保存もしなかった、と記載されています。寺下さんも共著者なのですから、彼女が作成したなら調査委員会にそう答えればいいだけのことです。思い込みや無責任な推理からは何も生まれないと思いますが。

No title

hide
>私が質問したいのは、FI細胞実験中に得られたデータの方です。この実験を実際に手を動かしたのは誰か?なのです。
....若山研から小保方研に移動したレター論文共著者寺下愉加理さんだと和モガ氏は推理しています。それについては上のTs.Markerさんが詳しいはずだが....

No title

学とみ子
> 体内時計さん、
いろいろと参考になる貴重な情報をありがとうございます。
笹井氏の言葉は、何か政治的要素があるのかも・・・、理研のクレジットを強調したいとかの意図があっても不思議はないでしょう。
笹井氏は、若山氏とハーバード間を調整する役割だったので、そこが影響した発言と言えませんか?
対立を押しての論文発表だったでしょうから。

発表の場に、若山氏の出席もあったことから、笹井氏は若山氏とは調整できていると考えていたのでしょう。
ここは、当事者しかわかりませんので、体内時計様も、”参考までに”との注釈付きのご紹介だと思います。情報に感謝します。

若山氏自らが作製したFI細胞、それも肉眼では胎盤形成をしている事が確認できている。そうした魔法のような細胞を前に、若山氏が何もせず、細胞を小保方氏に渡してしまい、結果に関与しないということは、現実的ではないです。それでは、科学者ではないです。世界の若山氏は、新事実をどん欲に追及して成果を出す方と思います。

桂報告書もここには触れていないです。やはり、ここは大事なポイントだからでしょう。

No title

体内時計
「捏造の科学者」262頁

「FI幹細胞のRNAデータは一種類しか登録されていないが、このデータもやはり、レター論文中の樹形図の作成に使われている。樹形図2では、FI幹細胞はES細胞とTS細胞の中間の細胞として位置づけられており、STAP細胞同様、論文の主張に沿うようにサンプルが調整されたのではないか、という推測も成り立つ。内部資料では、培養時ではなく解析の直前に、ES細胞とTS細胞、あるいはそれぞれのRNAのサンプルが混ぜられた可能性があるとしている。」

また、アクセプトされた論文は、最初に投稿しリジェクトされた論文と比較すると画像やグラフの数が40近く増えているとのことです。
ttps://www.youtube.com/watch?v=gq334DlC7mo 11:00位から確認できます。

ご参考になりますかどうか。

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体内時計
学さん
>私が質問したいのは、FI細胞実験中に得られたデータの方です。この実験を実際に手を動かしたのは誰か?なのです。

報告書には「STAP 幹細胞、FI 幹細胞、キメラマウス、テラトーマなどについて、作製後の解析を行ったのも大部分が小保方氏」と書かれていますね。
また、参考になるかどうかわかりませんが、「捏造の科学者」118頁にSTAP論文のアクセプトに至る経緯について、笹井氏のメールが記載されているので引用させていただきます。
「2013年4月には、厳しいコメントや追加データの要求を受けながらも、なんとかreviseに入り、そこから2013年12月のacceptまで、山のようなreviseのための実験(もう2つくらい普通の論文が書けるほどの量)を、小保方さんは私や丹羽さんとも相談しながら、着実にこなして、3回のreviseを経て、acceptになっています。」

No title

Ts.Marker
FI-SCの樹立。若山さんは、なにをもってこのTS様細胞樹立に成功したと判断したのでしょうね。まさか見た目じゃあるまいし。

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学とみ子
> nte*****様、コメントありがとうございます。私が質問したいのは、FI細胞実験中に得られたデータの方です。この実験を実際に手を動かしたのは誰か?なのです。若山氏にとって難しくなったなら、小保方氏にとっても困難と思いますので。桂報告書が触れたがらない部分です。

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nte*****
学さん
>GRASにサンプルを持ち込んだのは誰なのか?です。

はじめまして。
GRASには小保方さんが持ち込んだ、との体内時計さんのお答えが正しいです。私もその会見を見たことがあり、鍋島氏は、誰がどのような細胞を持ち込んだか記録がありスタッフの証言もあると答えていました。

感想さんという方が、会見の該当部分を書き起こしてくださっています。
http://expo70.xyz/transcript-RIKEN-PC-2014-6-12.html

解析に提出されたのが「2013年の5月から、8月か9月あたりまで」とあるので、小保方さんが若山研を離れた後に解析に出されています。STAP幹細胞・FI 幹細胞は保存されていたものだったとしても、STAP細胞は保存できませんから、小保方さんが笹井研に移ってから実験しGRASに提出されたと考えられます。そのSTAP細胞の登録データからもES細胞との結果が得られています。

No title

体内時計
失礼しました。
[ 体内時計 ] 2017/10/28(土) 午前 6:03 訂正です。

誤:論文発表後2か月経ってからのことでした。
正:論文発表後1か月経ってからのことでした。

申し訳ありませんでした。

学さん
よろしければ、hideさんへのコメントの承認をお願いします。

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体内時計
(文字制限の為分割)
>実験中のデータを、小保方氏は入手できなかった、その理由は、小保方氏の実験ではなかったからではないか?と考えるのは推測そのものです。この憶測は問題あろうと思いますが、議論しなければいけないポイントではないか?と思います。

報告書30頁
「STAP 幹細胞、FI 幹細胞、キメラマウス、テラトーマなどについて、作製後の解析を行ったのも大部分が小保方氏だが、その実験記録もほとんど存在しない。」

解析した本人がデータを所有していないことはありえないと思います。

No title

体内時計
(文字制限の為分割)
>なぜ、サンプル再調整の必要があったのか?実験中に得られたデータが本来正当なものであるはずだから、小保方氏らは、それを公開データベースにアップできなかったのか?

報告書16~17頁
「未登録(論文には用いられていない)RNA-seq データの解析により、未登録 RNA-seqデータで用いられていた細胞株/マウス系統は論文のものとは異なり、これらを用いると Letter Fig.2i は再現できない」
「これらの複数のデータから論文に採用されたデータを取捨したのは小保方氏と笹井氏であるが、その理由は、小保方氏によれば、サンプルの中で中間的なものを示そうと考えたとのことであった。」

No title

体内時計
学さん
>実験が終わってから、以前の実験と同じ細胞の遺伝子発現をなぜ調べ直すのか?です。

学術誌の多くは遺伝子解析の結果を論文に載せる際、元のNGSデータを公開する事を求めています。新しい解析方法が開発された際、このNGSデータから新たな情報が得られる可能性があるからです。
本来、NGSデータは論文発表と同時に公開されることになっていますが、データが公開されたのは2月27日、論文発表後2か月経ってからのことでした。
何故、こんなことになったのか、著者らに聞かないとわかりません。

>GRASにサンプルを持ち込んだのは誰なのか?です。

以前も書きましたが、理研の会見で鍋島氏が「遺伝子解析は細胞をペレット状態にした状態で小保方さんから解析担当者に渡されたとのこと。」と述べられていました。
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